SecHack365、中学生・高校生向けに出張授業を開講「SecHack0(セクハッコー): SecHack365 エピソード0(ゼロ)

2024年9月6日

国立研究開発法人情報通信研究機構

国立研究開発法人情報通信研究機構(NICTエヌアイシーティー、理事長: 徳田 英幸)ナショナルサイバートレーニングセンターが主催する若手セキュリティイノベーター育成プログラム「SecHack365(セックハック サンロクゴ)」は、中学生・高校生を対象にした出張授業「SecHack0(セクハッコー): SecHack365 エピソード0(ゼロ)」を2024年9月から開講します。

1.背景・趣旨

サイバー攻撃が多様化・悪質化する現在において、既存のセキュリティソフトウェア等をユーザーとして“利用”するだけでなく、セキュリティの様々な課題にアイデアで切り込める人材「セキュリティイノベーター」を“育成”することが必要です。NICTは、未来のセキュリティイノベーターの創出に向けて、若年層を対象とする「SecHack365」を2017年度から開講しています。
本出張授業では、中学生・高校生※1が「セキュリティ」と「イノベーション」に興味を持ち、社会全体が抱える未解決の課題について認識し、理解を深めることを目的としています。これにより、「セキュリティ」や「イノベーション」に興味を持つ若年層の裾野を広げ、SecHack365の認知度を高めることを目指しています。

2.出張授業「SecHack0: SecHack365 エピソード0」※2の概要

サイバーセキュリティの分野は敷居が高い印象があり、ICTに興味を示す生徒や既にICTを専門にしている生徒たちも学びを敬遠しがちです。今回の授業では、親しみやすいキャラクターを用いて社会的な課題を分かりやすく説明し、議論する形式を採用しました。これにより、生徒たちがサイバーセキュリティ及びイノベーションについて理解を深め、その解決に向けたアイデアを出すきっかけを提供します。
  • 開講時期:
    2024年9月から2025年1月までの期間に、全国の学校で4回程度実施予定。
    具体的な日程や場所については、各地域の学校と調整の上決定します。
  • 授業形態:
    1コマ(45分〜60分程度、講義+グループワーク・質疑応答)
  • 対象:
    1クラス(最大40名程度)
  • 講師:
    NICTサイバーセキュリティ研究所ナショナルサイバートレーニングセンターから派遣

3.出張授業の教材イメージ

出張授業の教材トップ画面
全体で50分のコンテンツを使用した授業
キャラクターによる役割分担
グループごとに20分間の発表

※1 なぜ中学生・高校生を対象とするのか

中学生・高校生の時期は、将来の進路やキャリアを具体的に考え始める重要な時期です。人材育成に関する有識者会議でも、中学生・高校生等の若年層への早期アプローチが有効と指摘されています。この時期にサイバーセキュリティの重要性と基礎技術を学ぶことは、以下の理由から非常に有意義です。
  • 早期教育による意識醸成: 若い世代が早い段階からサイバーセキュリティの知識を持つことで、ICT技術を安全に活用する習慣が身に付き、自ら新たな技術を作り出す力を養える。
  • キャリア形成の一助: サイバーセキュリティ分野は、今後ますます重要性を増す分野であり、中学生・高校生の時期にこの分野に触れることで、将来のキャリアパスとしてサイバーセキュリティを選択するきっかけを得る。


※2 「SecHack0: SecHack365 エピソード0」について

SecHack0は、「セキュリティ」と「イノベーション」の観点から社会課題を考える中学生・高校生向けの出張授業として提供するワークショップです。参加者が「セキュリティ」や「イノベーション」に興味を持ち、SecHack365への応募を目指してほしいという願いを込めて、「SecHack0(セクハッコー): SecHack365 エピソード0(ゼロ)」と名付けました。SecHack0には、SecHack365ワークショップパッケージの「箱」、未来の人材の卵がふ化する「箱」、アイデアを集めて入れるレター「ボックス(箱)」、そして未来の道具「箱」といった多様な意味を込めています。

本件に関する問合せ先

サイバーセキュリティ研究所
ナショナルサイバートレーニングセンター
サイバートレーニング研究室

花田 智洋

広報

広報部 報道室