2024年6月11日に開催された第18回国立研究開発法人協議会(国研協)総会において、第5代国研協会長に就任しました国立研究開発法人(国研)情報通信研究機構(NICT)理事長の徳田英幸です。どうぞよろしくお願いいたします。
国研協の目的は、各国研が共有する課題や政策対応に関する情報交換を通じて、効率的かつ効果的な運営を促進し、日本全体の科学技術研究力の強化を図ることです。各国研が研究力やイノベーション創出力の強化、優秀な人材の獲得、国内外の研究機関や大学などとのオープンイノベーションの活性化を推進しています。一方で、
民間企業や外国の研究機関との人材獲得競争の激化、研究マネジメント業務などを担う人材の不足、企業との共同研究等の研究成果の社会実装の推進などの問題が顕在化しています。また、国研をターゲットとしたサイバー攻撃や機微情報の漏えい事案なども発生しており、国研における研究インテグリティの一層の強化が必要となってきています。
このような状況にあって、国研協では、運営上の課題を議論しベストプラクティスを共有する運営課題分科会と各国研間の研究交流や人材育成を推進するための課題に対応する連携協力分科会の2つを軸に、情報セキュリティタスクフォース、研究インテグリティタスクフォース、コンプライアンス専門部会を設置し、喫緊の課題を解決し、国研間の連携強化を促進しています。
私は、これまでの2年間、久間前会長のもと、運営課題分科会会長を担当しておりましたが、特に国研・Funding Agency(FA)の人材確保と育成をはじめとする機能強化に資する運営上の課題解決に取り組んできました。それぞれの歴史的な背景や運営体制の異なる国研ではありますが、共通の課題を分析し、ベストプラクティスの共有化を推進することができました。また、本年3月には、内閣府において、「国立研究開発法人の機能強化に向けた取組について」(R6.3.29関係府省申合せ)が策定されました。国研が果たすべき役割の重要性を改めて認識するとともに、各法人がそれぞれのミッションを着実に果たすことができるよう、一丸となって取り組んでまいります。
今後は第5代会長として、総括副会長、副会長とともに、国立研究開発法人のあるべき姿を再検証し、経済発展と社会課題解決の両立に向けて国研協の活動を推進していきたいと思いますので、関係各位のより一層のご理解とご支援をお願い申し上げます。
2024年12月
国立研究開発法人協議会 会長
(国立研究開発法人情報通信研究機構 理事長)
徳田 英幸