NICTは、高周波電力計およびスペクトル分析器(330 GHz~500 GHz, 0.1 mW, WR-2.2導波管)の“確認サービス”を開始しました。
NICTでは、テラヘルツ帯における特定実験試験局の特例制度に対応する、330 GHzから500 GHzまでの高周波電力計およびスペクトル分析器(以下、“測定器”と略す。)の補正値を提供する“確認サービス”を開始しました。
テラヘルツ帯の周波数(ここでは110 GHzを超え1100 GHz以下の周波数範囲を指す)については、国内における実験環境の支援として、特定実験試験局の免許手続に関する特例措置が設けられています*。この特例措置は、テラヘルツ帯で使用される測定器は指定較正機関で較正を行う事が困難であることから、較正を受けていない測定器でも登録検査等事業者における無線設備の事前データの取得を可能とするもので、較正を受けた測定器の代わりに、情報通信研究機構又は測定器メーカーが発行する測定器の補正値が記された証明書が必要となっています。
今回、NICTでは、330 GHz~500 GHzを使用する無線設備の事前データの取得に用いる測定器について、NICTが維持・管理する基準値からのかたよりを補正する値を決定するための高精度比較システムを開発し、測定器の性能確認を可能にしました。その結果、登録点検等事業者によって取得できたデータの品質を証明することを可能にし、スムーズな無線免許申請を可能にしました。
なお、NICTでは、無線設備の検査・点検等に必要な測定器等の較正サービスを行っており、330 GHzまでの高周波電力計ならびにスペクトル分析器については、“較正サービス”を提供しております。
* 総務省電波利用ホームページ 特定実験試験局関係
https://www.tele.soumu.go.jp/j/sys/spexp/
https://www.tele.soumu.go.jp/j/sys/spexp/
対象測定器 | 高周波電力計、スペクトル分析器 |
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導波管形状 | WR-2.2導波管 |
電力 | 0.1 mW |
周波数 | 330, 340, 350, 360, 370, 380, 390, 400, 410, 420, 430, 440, 450, 460, 470, 480, 490, 500 GHz(10 GHzごと18点) |