高度通信・放送研究開発委託研究に係る令和4年度新規委託研究の公募(第3回)の結果

2022年12月19日


国立研究開発法人情報通信研究機構

国立研究開発法人情報通信研究機構(NICT、理事長: 徳田 英幸)は、高度通信・放送研究開発委託研究として令和4年度から新たに研究開発を開始する2課題について、学識経験者で構成される評価委員会での評価等を踏まえ、下記のとおり採択しました。

1. 研究開発課題に対する提案課題と提案者

(1) 次世代BMIシステムの応用実現のための基盤技術の研究開発(課題番号228)(1件を採択)

■提案課題:多点高密度神経電極とUWB大容量高信頼無線を用いた次世代BMIの研究開発
提案者:国立大学法人大阪大学 (代表提案者)、一般社団法人YRP国際連携研究所
概要:多点高密度神経電極の実用化及び神経刺激による双方向BMIの実現に向けた基盤技術を研究開発するとともに、UWB大容量高信頼無線技術の研究開発とその標準化を行う。これにより、皮質脳波BMIの性能、利便性、安全性、信頼性を大きく向上させる。また、皮質脳波と頭皮脳波の同時計測データのオープン化により、非侵襲BMIの性能向上に貢献する。


(2) プライバシー保護連合学習の高度化に関する研究開発(課題番号229)(1件を採択)

■提案課題:継続実運用に資する不正取引モニタリングに向けたプライバシー保護連合学習の高度化
提案者:国立大学法人神戸大学(代表提案者)、EAGLYS株式会社
概要:組織の機微なデータを他組織と共有することなく高度なAIを協調して構築できる連合学習は、プライバシー保護を重視する社会実装に不可欠な技術となりつつある。他方、実運用を想定した場合、現状の連合学習には、安定した継続学習の実現や回避攻撃を意図した敵対的サンプルやデータ汚染攻撃への耐性向上等の課題がある。このため、これらの課題に対応可能な実運用に資するプライバシー保護連合学習技術(DeepProtect*)の高度化を行う。また、喫緊の課題であるマネーロンダリング対策に向け、金融機関との連携を通して不正送金検知実証実験を実施し、DeepProtectの有効性を検証する。
*DeepProtect:NICTが開発したプライバシー保護連合学習技術
詳細は、https://seeds.nict.go.jp/detail/0024.html 参照。


2. 公募等の概要

上記の課題228、課題229については、令和4年9月5日(月)から同年10月5日(水)まで公募を行いました。公募の詳細は、以下のWebサイトをご参照ください。
https://www.nict.go.jp/press/2022/09/05-1.html

本件に関する問い合わせ先

イノベーション推進部門 委託研究推進室

中後 明、近藤 健、遠田 麻衣子

Tel: 042-327-6011