(1) 持続性の高い行動支援のための次世代IoTデータ利活用技術の研究開発(課題番号227)
・概要:Beyond 5G(B5G)/6G時代に想定される大容量・低遅延・超多様なデータストリームにも対応できる行動ナビゲーションサービスを実現することを目的に、実空間の状況変化の把握や予測を継続的に行うためのAI技術を開発し、行動ナビゲーションサービスへの応用の開発・検証を受託者とNICTが共同で行う。また、様々なIoTデータを活用したAIによる予測分析の研究コミュニティによる研究開発を推進すべく、開発したAI技術を第三者に提供可能な形で公開する。さらに、本委託研究の終了後、研究開発成果を行動ナビゲーションサービスとして実現し社会実装を推進するとともに、B5G/6Gサイバー空間アーキテクチャの参照実装として公開し、B5G/6G時代のサイバーフィジカルシステムの実現に貢献する。
・研究開発期間:令和4年度(契約締結日)~令和6年度
・研究開発予算:各年度、総額40百万円(税込)を上限とする。
・採択件数:1件
(2) 次世代BMIシステムの応用実現のための基盤技術の研究開発(課題番号228)
・概要:脳表面から直接計測する「皮質脳波」によるBMIが応用面から注目されている。NICTの第一世代システム(約100ch)は実用化の道筋がつきつつあり、さらに第二世代システム(数千ch)の基盤技術開発と早期実現が期待されている。具体的にはNICTの多点高密度電極技術をベースに、大容量無線通信技術に加えて外部機器制御技術や神経刺激技術なども統合し、格段に高性能な次世代BMI基盤技術として発展させる必要がある。そこで、超多点高密度電極の実用化、BMI用のUWB無線通信システムの実現と国際標準化、神経刺激による双方向BMI実現などにより、皮質脳波BMIの安全性、信頼性、利便性を大きく向上させることによって応用展開への橋渡しを行うとともに、最終目的である非侵襲BMIの発展に必要なオープンデータを獲得する。
・研究開発期間:令和4年度(契約締結日)~令和7年度
・研究開発予算:各年度、総額40百万円(税込)を上限とする。
・採択件数:1件
(3) プライバシー保護連合学習の高度化に関する研究開発(課題番号229)
・概要:マネーロンダリング・テロ資金供与対策は、国として早急な対応が迫られているところである。日々巧妙化する金融犯罪に対応するためには、金融機関が共同で対策を講じることが必要であり、顧客情報等のプライバシーを保護しつつ、金融機関が組織横断的に連携し、データを利活用していくことが極めて重要である。NICTは、これまでプライバシー保護連合学習「DeepProtect」を活用し金融機関5行と連携して不正送金検知に関する実証実験を行い、複数銀行のデータをもとに学習した連合学習モデルで一銀行での学習より高い検知精度が出るケースを示した。そこで、本委託研究では、持続的・長期的に運用可能な取引モニタリング共同システムの実現を目指し、DeepProtectを高度化し、さらなる検知精度の向上と日々巧妙化する金融犯罪に対応するためのプライバシー保護連合学習の継続学習に関する研究開発を行う。
・研究開発期間:令和4年度(契約締結日)~令和5年度
・研究開発予算:各年度、総額30百万円(税込)を上限とする。
・採択件数:1件