インターネットをはじめとする情報通信技術は、世界の産業の発展を支える基盤です。そして、その基盤の安全性の仕組みを原理的に大きく前進させるのが、「量子セキュリティ」です。今、量子情報通信技術と他の最先端の技術を組み合わせ、どのように安全性を実現するか、産学官の叡智を結集した情報通信システムの再構築がはじまっています。
2021年に国内の量子技術イノベーション拠点の1つである「量子セキュリティ拠点」に指定されたNICTでは、量子セキュリティ分野の研究開発、オープンテストベッドの構築・運用、標準化等による社会展開、量子ネイティブ人材の育成の4つの機能を軸に活動しています。本シンポジウムは、量子セキュリティ拠点の活動紹介をはじめ、量子セキュリティの社会実装に向けた産学官連携の取り組みの最前線をご紹介します。
本シンポジウムは2部構成です。前半は、産学官のご登壇者に、量子セキュリティの現状や今後への期待について、お話しいただきます。後半では、量子セキュリティ拠点の活動を、デモンストレーション映像と共に、コンパクトにご紹介いたします。その後、パネルディスカッション形式で、量子情報通信技術の利用者の視点や、安全性の評価や認証、標準化の観点を踏まえ、安全性実現のための今後の活動について議論を深めて参ります。
各講演の後とパネルディスカッションの時間で質疑応答を予定しています。総勢10名を超える量子セキュリティのキーパーソンが集まるこの機会を、新たな基盤での産業創出のアイディアにお役立てください。多数のみなさまのご参加をお待ちしています。