ポイント
- 光ファイバ通信波長帯において、従来技術の30倍以上の量子もつれ光の高速生成を達成
- NICTが独自に開発した高速で安定性の高い駆動用レーザーによって実現
- 市販の安価な光通信機器を用いた量子情報通信システムの構築により実用化が加速
NICTは、国立大学法人 電気通信大学(学長:福田 喬)と共同で、光ファイバ通信波長帯における量子もつれ光子対の生成効率を向上させる技術の開発に成功しました。量子もつれ光子対は、絶対に破られない暗号や超高速計算など、従来の情報通信技術では不可能だった機能を実現する上で不可欠な光源です。今回の成果により、市販の安価な光通信機器を用いた量子情報通信システムの構築が可能になるため、実用化に向けた研究開発が加速されるものと期待されます。
なお、本成果は、英国科学誌「Scientific Reports」(Nature Publishing Group)(電子版: 英国時間12月19日(金)午前10:00)に掲載されます。
掲 載 誌:Scientific Reports (Nature Publishing Group), DOI: 10.1038/srep07468
U R L: http://www.nature.com/srep/2014/141219/srep07468/full/srep07468.html
掲載論文名:Efficient generation of twin photons at telecom wavelengths with 2.5 GHz repetition-rate-tunable comb laser
著 者 名: Rui-Bo Jin, Ryosuke Shimizu, Isao Morohashi, Kentaro Wakui, Masahiro Takeoka, Shuro Izumi, Takahide Sakamoto, Mikio Fujiwara, Taro Yamashita, Shigehito Miki, Hirotaka Terai, Zhen Wang and Masahide Sasaki
U R L: http://www.nature.com/srep/2014/141219/srep07468/full/srep07468.html
掲載論文名:Efficient generation of twin photons at telecom wavelengths with 2.5 GHz repetition-rate-tunable comb laser
著 者 名: Rui-Bo Jin, Ryosuke Shimizu, Isao Morohashi, Kentaro Wakui, Masahiro Takeoka, Shuro Izumi, Takahide Sakamoto, Mikio Fujiwara, Taro Yamashita, Shigehito Miki, Hirotaka Terai, Zhen Wang and Masahide Sasaki
詳細説明資料、背景、今回の成果、今後の展望、 補足資料(用語 解説)などの詳細は
URL:https://www.nict.go.jp/press/2014/12/19-1.html
を参照ください。
報道発表
掲載日 | 掲載紙 | 紙面 | 掲載内容 |
---|---|---|---|
2015年1月9日 | 科学新聞 | 2 |
量子通信実現へ 30倍超高速化 NICTが電通大と共同 量子もつれ光生成技術開発 |
2015年1月8日 | 電波新聞 | 15 |
【新技術】量子通信の実現に向けた量子もつれ光の高速生成技術を開発 |
2015年1月1日 | 電波タイムズ | 14 |
量子通信の実現に向けた量子もつれ光の高速生成技術を開発_NICT |
2014年12月22 | 日刊工業新聞 | 18 |
「量子もつれ光子対」高速30倍で生成_情通機構など |