国立研究開発法人情報通信研究機構
2017年6月29日
NICTは、平成29年度「チャレンジド向け通信・放送役務提供・開発推進助成金(注)」の助成対象事業を決定しましたので、下記のとおり、その概要をお知らせします。
(注) 身体上の障害のため通信・放送役務を利用するのに支障のある者が、当該通信・放送役務を円滑に利用できるようにすることを目的として、身体障害者(以下「チャレンジド」)の利便の増進に著しく寄与する通信・放送役務を提供し、又は開発する業務を行う民間企業等に対して、その業務に必要な資金の一部を助成するもので、平成13年度から実施しています。
別紙1
事業の名称 | 事業者名 | 所在地 | |
---|---|---|---|
1 | 手話アニメーションを用いた聴覚障がい者向けX線検査支援システムの追加機能開発とサービス提供 | 株式会社アイエスゲート | 東京都 |
2 | モバイル型情報保障サービス(e-ミミ) | 株式会社アイセック・ジャパン | 沖縄県 |
3 | 肢体不自由者用ウェブブラウザの更新開発とオンライン提供・サポート | イデア・フロント株式会社 | 東京都 |
4 | チャレンジドの自治体イベント・生涯学習情報検索サービスの提供「アストモのチャレンジド版」 | バイザー株式会社 | 愛知県 |
5 | 聴覚障害者向け字幕表示タブレットガイドの事業化に向けたコンテンツマネジメントシステムおよびICTを利用した手話通訳中継ソフトウェア開発 | 株式会社ビューティフルワンズ | 東京都 |
6 | 映画・映像・舞台芸術・防災等に対応したクラウド型情報保障サービスの提供 | 特定非営利活動法人メディア・アクセス・サポートセンター | 東京都 |
(事業者名は五十音順)
別紙2
1
助成対象事業名 | 手話アニメーションを用いた聴覚障がい者向けX線検査支援システムの追加機能開発とサービス提供 |
助成対象事業者 | 株式会社アイエスゲート |
【事業概要】
昨年度、胃部X線検査を聴覚障がい者の方々が安心して受診出来るように検査中の指示をイラストや文字で表示させるシステムを開発した。今年度は、次の機能を追加する開発を行いサービスを提供する。
2
助成対象事業名 | モバイル型情報保障サービス(e-ミミ) |
助成対象事業者 | 株式会社アイセック・ジャパン |
【事業概要】
聴覚障がい者の学びを支援すべく、高等学校・大学および講習会・セミナーへの遠隔地からのパソコン文字通訳による文字情報配信を提供する。議会や放送字幕にも拡大していく。
① 遠隔情報保障センターに電話を掛ける。
② 受信した音声をパソコン要約筆記者が、文字として入力。
③ 入力スピードがかなり速い要約筆記者でも、話者の話の全文入力は不可能なので、通常は2名で、分割して入力を実施。
④ 入力者は、ソフトを使って、入力された文字情報を順序良く組み立てる。
⑤ 完成された文字情報は、ソフトを使って、特定URLを通じて配信される。
3
助成対象事業名 | 肢体不自由者用ウェブブラウザの更新開発とオンライン提供・サポート |
助成対象事業者 | イデア・フロント株式会社 |
【事業概要】
肢体不自由者用に、各種PC操作支援ソフトと組み合わせたオートスキャン利用に適したウェブブラウザをリニューアル開発して提供するとともに、利用者の状況に合わせたカスタマイズサービス、ユーザーサポートを提供する。
4
助成対象事業名 | チャレンジドの自治体イベント・生涯学習情報検索サービスの提供「アストモのチャレンジド版」 |
助成対象事業者 | バイザー株式会社 |
【事業概要】
チャレンジドに向けた情報提供サイト「アストモのチャレンジド版」を開発し、自治体イベント、着地型旅行、生涯学習情報等を提供することにより、チャレンジドも参加しやすい地域活動の環境作りに貢献する。
5
助成対象事業名 | 聴覚障害者向け字幕表示タブレットガイドの事業化に向けたコンテンツマネジメントシステムおよびICTを利用した手話通訳中継ソフトウェア開発 |
助成対象事業者 | 株式会社ビューティフルワンズ |
【事業概要】
聴覚障害者において能楽等の劇場型コンテンツをリアルタイムで鑑賞するために、ICTと最新映像配信技術(Web-RCT等)を組み合わせることで、必要となる字幕等を、聴覚障害者の手元の情報端末へ配信するサービスを提供する。
・演目に必要な字幕データを、サーバーからタブレットにダウンロードしておき、来場者へ貸し出す。
・演目の進行に合わせて、「音声透かし信号」技術を利用して信号を送ることで、劇場型コンテンツである能楽等を、字幕付きコンテンツとして鑑賞できるようにする。
6
助成対象事業名 | 映画・映像・舞台芸術・防災等に対応したクラウド型情報保障サービスの提供 |
助成対象事業者 | 特定非営利活動法人メディア・アクセス・サポートセンター |
【事業概要】
DVD・Blu-ray、映画館、博物館、舞台芸術、ホテル等に、PCソフトやスマートフォンアプリを使って視覚障害者用音声ガイドや聴覚障害者用字幕等の配信をインターネット上のサーバーから提供するとともに、音声ガイドや字幕等のソフト開発を行う。
映像・演劇等を鑑賞する際は、音声透かしや音声解析技術を利用し、スマートフォンなどへ表示される音声ガイドや字幕、手話映像の補助を受けて視聴する。
(配信データ)
・視覚障害者用音声ガイド
・聴覚障害者用字幕 / 手話(防災情報含む)
(使用端末)・スマートフォン
・タブレット端末 /スマートグラス / PC 等
本件に関する問い合わせ先
デプロイメント推進部門
情報バリアフリー推進室
情報バリアフリー推進室
齋田 信二郎、磯部 直也
Tel: 042-327-6022
Fax: 042-327-5706
E-mail:
広報
広報部 報道室
廣田 幸子
Tel:042-327-6923
Fax:042-327-7587
E-mail: