国立研究開発法人情報通信研究機構
2016年12月16日
NICTは、情報通信技術に関するロシアとの研究協力を強化する目的で、ロシア無線通信研究所(NIIR、所長: ヴァレリー・ブテンコ博士)及びモスクワ通信情報技術大学(MTUCI、学長代行: セルゲイ・D・エローヒン博士)と、本日、情報通信分野における包括的な研究協力に関する協力合意書を、それぞれ締結しました。
背景
NICTは、日本国政府とロシア連邦政府との間の8項目の「協力プラン」の具体化に向け、ロシア無線通信研究所(NIIR)及びモスクワ通信情報技術大学(MTUCI)との間で、情報通信分野の研究協力の可能性について協議を進めてまいりました。
今般、具体的内容について合意に至り、それぞれ協力合意書を締結しました。
協力合意書の概要
NIIRとの合意内容
以下の技術を含む情報通信分野について、包括的な研究協力に関する協力合意書を締結しました。
・ デジタル・ディバイドを解消する電波資源開拓先進技術(ホワイトスペース技術)
・ IoT開発を促進するWi-SUN技術
・ 第5世代携帯電話(5G)システムの実装
協力期間: 2016年12月16日(金)から3年間(更新あり)
MTUCIとの合意内容
以下の技術を含む情報通信分野について、包括的な研究協力に関する協力合意書を締結しました。
・ 第5世代携帯電話(5G)とその先の携帯電話の時代に向けた先進的無線通信の基本設計・制御技術
・ 第5世代携帯電話(5G)とその先の携帯電話の時代に向けた先進的無線通信の基礎理論解析技術
・ Wi-SUN技術等を含むワイヤレス・センサー・ネットワークの構築に関する技術
協力期間: 2016年12月16日(金)から3年間(更新あり)
今後の予定
両機関との間で、情報交換、研究者の派遣・交流、共同研究の推進、研究集会の共同開催等を通じた研究協力を進めてまいります。
補足資料
1949年設立。無線通信、地上/衛星のTV/ラジオ放送、新無線通信に関する技術開発を目的とした研究所です。ロシア通信・マスコミュニケーション省所管の研究所体系の中枢を担っています。
1921年、モスクワ電気工学・国内通信大学として創立。その後、数次の合併・改名を経て、1992年にモスクワ通信情報技術大学となりました。電気通信、情報、無線工学、経済学、経営の分野における高等教育・研究機関です。教職員・研究者は約700名、学生は約14,000名で、46か国64機関と連携しています。国際電気通信連合 電気通信開発部門(ITU-D)のメンバーです。
用語解説
放送等の目的で割り当てられた周波数帯のうち、本来のシステムの利用がない場合や本来のシステムに与える影響が十分に小さい場合に、ほかのシステムが放送や通信の目的で二次的に使用することが認められた周波数帯。TV放送帯におけるホワイトスペースの利活用が世界的に検討されている。
2012年1月24日(火)に設立されたIEEE 802.15.4g規格準拠無線機の世界初の規格認証団体(Wi-SUNアライアンス)及びその認証規格。認証は、想定アプリケーションに応じて、それぞれ物理層、MAC層、必要ならばインタフェースに関する機能仕様を規定し、認証の基準とすることで行われる。このようなアプリケーションに応じて規定される機能仕様を、当アプリケーションに対するWi-SUNプロファイルと称している。
協力合意書に関する問い合わせ先
グローバル推進部門
国際研究連携展開室
国際研究連携展開室
Tel: 042-327-5097
Fax: 042-327-5321
E-mail:
広報
広報部 報道室
Tel: 042-327-6923
Fax: 042-327-7587
E-mail: