国立研究開発法人情報通信研究機構
2016年4月25日
ポイント
- 対災害SNS情報分析システム「DISAANA」が全ての日本語ツイートを対象として利用可能に
- パソコンのブラウザからも、スマートフォンからも簡単に利用できる
- DISAANAリアルタイム版公開サイト http://disaana.jp
NICTは、耐災害ICT研究センター及びユニバーサルコミュニケーション研究所において開発を行っている対災害SNS情報分析システム「DISAANA(ディサーナ)」(DISAster-information ANAlyzer)のリアルタイム版を平成27年4月8日からWeb上に試験公開しています。これまでの試験公開では、日本語ツイートの10%を対象としてDISAANAを運用していました。
平成28年熊本地震を受け、このたび、Twitter社及び株式会社NTTデータ両社のご協力により、期間限定で、日本語ツイートの100%を対象にしてDISAANAをご利用いただけることになりました。日本語ツイート100%の検索ができることにより、時間経過とともに変化する被災地でのリアルタイムのニーズやトラブルを、より網羅的に把握できるようになります。
背景
平成28年熊本地震の発生直後から、DISAANAは、災害関連情報を分析・検索できるツールとしてご利用いただいています。試験公開しているDISAANAでは、日本語ツイートの10% を対象に運用してきましたが、今回、非常対応として、利用者から、「全ての日本語ツイートを対象としてほしい」という要望をいただいており、NICTでは、NTTデータを通し、Twitter社と日本語のツイート100%を対象としていただくべく交渉をしてきました。
今回の成果
このたび、Twitter社及びNTTデータ両社のご協力により、NICTが試験公開しているDISAANAにおいて、期間限定(1か月の予定)で、全ての日本語ツイートを対象に分析・検索する機能をご利用いただけるようになりました。
DISAANA は、現在流れているツイートをリアルタイムに分析し、膨大な災害関連情報に対して、平易な質問を入力するだけで、容易にその回答を得ることのできるシステムです。時間経過とともに変化する被災地のニーズや、今現在発生しているトラブルをリアルタイムに知ることができます。
例えば、ノロウイルスがどこで発生しているかを知りたい場合に、「どこでノロウイルスが発生していますか?」という質問を入力すると、様々な表現の違いを考慮して幅広く回答候補を抽出し、地図上に表示します(図1参照)。
また、特定エリアのトラブル・問題を自動的に検出することもできます。例えば、「熊本県」を指定して検索すると、「土砂崩れが起きる」などの回答を一覧表示します。さらに、それらがどの地点であるかがわかるようにマーカーを地図上に瞬時に配置することができるようになっています。
DISAANAは、パソコンとスマートフォンの両方に対応しています。スマートフォンのブラウザからhttp://disaana.jpにアクセスした場合は、スマートフォンに最適化されたページでご利用いただけます。
今後の展望
今後は、自治体等での更なるDISAANAの活用を通じて、被災地のニーズやトラブルの把握に貢献します。また、皆様から頂戴したご意見に基づき、更に使いやすいシステムとなるよう改善してまいります。
用語解説
本件に関する 問い合わせ先
耐災害ICT研究センター
応用領域研究室
応用領域研究室
大竹 清敬
Tel: 0774-98-6329
E-mail:
広報
広報部 報道室
廣田 幸子
Tel: 042-327-6923
Fax: 042-327-7587
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