2016年後半あたりからWi-Fiに利用される周波数である
ミリ波帯(57GHz~66GHz)よりもさらに高い周波数である
テラヘルツ波帯は、一般にはまだ利用されていない新たな周波数資源です。テラヘルツ波帯を用いた無線システムは、広い周波数帯域を利用可能で超高速通信に優れているという特長があります。今回、デジタル信号処理回路との接続が容易なシリコンCMOS集積回路を用い、独自の周波数変換回路と電力合成技術を適用することで毎秒100ギガビット相当の無線伝送の可能性を国際的な周波数割り当てが見込まれる300GHz帯で世界で初めて実証しました。本技術が実用化されれば、データセンター内のデジタル情報や、スーパーハイビジョンの映像信号を光ケーブルなどを用いることなく無線で接続できるようになります。
本研究開発は、総務省平成26、27年度「テラヘルツ波デバイス基盤技術の研究開発-300GHz帯シリコン半導体CMOSトランシーバ技術-」の成果の一環です。