国立研究開発法人 情報通信研究機構
2015年7月6日
NICTは、平成27年度の「チャレンジド向け通信・放送役務提供・開発推進助成金(注)」の助成対象事業を決定しましたので、下記のとおり、その概要をお知らせします。
(注) 身体上の障害のため通信・放送役務を利用するのに支障のある者が、当該通信・放送役務を円滑に利用できるようにすることを目的として、身体障害者(以下「チャレンジド」)の利便の増進に著しく寄与する通信・放送役務を提供し、又は開発する業務を行う民間企業等に対して、その業務に必要な資金の一部を助成するもので、平成13年度から実施しています。
別紙1
事業の名称 | 事業者名 | 所在地 | |
---|---|---|---|
1 | モバイル型情報保障サービス(e-ミミ) | 株式会社アイセック・ジャパン | 沖縄県 |
2 | 複数情報伝達モードを備えたユニバーサルな電話リレーサービスの提供 | 株式会社SOBAプロジェクト | 京都府 |
3 | タブレットと音声透かしを利用した劇場型コンテンツ字幕サービスの開発 | 株式会社ビューティフルワンズ | 東京都 |
4 | 聴覚障がい者のための遠隔(手話・文字)通訳センターの運営 | 株式会社プラスヴォイス | 宮城県 |
5 | インターネットを利用したクラウド型情報保障サービスの提供 | NPO法人メディア・アクセス・サポートセンター | 東京都 |
(事業者名は五十音順)
別紙2
1
助成対象事業名 | モバイル型情報保障サービス(e-ミミ) |
助成対象事業者 | 株式会社アイセック・ジャパン |
【事業概要】
聴覚障がい者の学びを支援すべく、高等学校・大学および講習会・セミナーへの遠隔地からのパソコン文字通訳による文字情報配信提供。
① 遠隔情報保障センターに電話を掛ける。
② 受信した音声をパソコン要約筆記者が、文字として入力。
③ 入力スピードがかなり速い要約筆記者でも、話者の話の全文入力は不可能なので、通常は2名で、分割して入力を実施。
④ 入力者は、ソフトを使って、入力された文字情報を順序良く組み立てる。
⑤ 完成された文字情報は、ソフトを使ってURLに配信。
2
助成対象事業名 | 複数情報伝達モードを備えたユニバーサルな電話リレーサービスの提供 |
助成対象事業者 | 株式会社SOBAプロジェクト |
【事業概要】
ろう者のニーズにそった複数情報伝達モードを備えたユニバーサルな“電話リレーサービス”を提供する。今年度は、WebRTC対応、録音録画機能の追加、また従来の3者通話機能に加え、手話通訳士を介してもセミナーが開催できる機能を提供する。具体的な利用先として、ろう者が就労するためのパソコンスクールでの利用や手話教育のセミナーを、実際の事業者と提携して行う。
3
助成対象事業名 | タブレットと音声透かしを利用した劇場型コンテンツ字幕サービスの開発 |
助成対象事業者 | 株式会社ビューティフルワンズ |
【事業概要】
聴覚障害者がこれまで難しかった劇場型コンテンツへのアクセス機会を字幕サービス提供によって創出する。字幕を能楽演目の解説や外国語に差し替えることで、外国人へのサービスとしても応用できる。
【役務の概要】
・演目に必要な字幕データをタブレットにサーバからダウンロードしておき、来場者に貸し出す。
・字幕データは「音声透かし信号」技術を利用し、演目の進行に合わせて、信号を送ることで劇場型コンテンツである能楽を字幕付きコンテンツとして提供する。
4
助成対象事業名 | 聴覚障がい者のための遠隔(手話・文字)通訳センターの運営 |
助成対象事業者 | 株式会社プラスヴォイス |
5
助成対象事業名 | インターネットを利用したクラウド型情報保障サービスの提供 |
助成対象事業者 | NPO法人メディア・アクセス・サポートセンター |
本件に関する問い合わせ先
産業振興部門 情報バリアフリー推進室
野尻 誠、 前田 哲男
Tel:042-327-6022
Fax:042-327-5706
E-mail:
広報
広報部 報道担当
廣田 幸子
Tel:042-327-6923
Fax:042-327-7587
E-mail: