- 量子暗号とスマートフォンを組み合わせた、個人データの効率的・安全な管理システムを開発
- スマートフォンに個人認証用の鍵などを保存することで、個人データアクセス権の厳格な管理が可能
- 医療機関での電子カルテなどへの応用が期待
独立行政法人 情報通信研究機構(以下「NICT」、理事長: 坂内 正夫)は、量子鍵配送装置からの安全な鍵(共通乱数)をスマートフォンに転送・保存することで、個人データへのアクセス権の設定とデータの安全な保存を可能とするシステムの開発に世界で初めて成功しました。本技術の開発により、従来、量子鍵配送で実現していた伝送路上での情報理論的に安全な通信だけでなく、データ管理においても高い安全性を確保することが可能になりました。例えば、クラウド上のデータ・サーバに保存された電子カルテなど高度に秘匿すべき個人データを、スマートフォンに転送した鍵で暗号化・復号化することにより、高度に秘匿すべき個人データへのアクセス権を容易に設定でき、本人の承認なしに個人データが閲覧されることがない重要データの効率的かつ安全な管理が可能になります。