独立行政法人情報通信研究機構(理事長:坂内正夫、以下「NICT」)と防衛省技術研究本部(本部長:渡辺秀明、以下「TRDI」)は、平成26年3月26日(水)に、電子情報通信分野における双方の研究開発を一層推進するため、研究協力に係る包括協定を締結しました。
NICTでは、研究成果の展開を積極的に推進しており、この観点から、外部機関との連携強化に努めてまいりました。これまでも、例えば、全球降水観測(GPM)計画における衛星搭載二周波降水レーダーの開発をJAXAと、またヘリサット(消防防災ヘリコプターに搭載する直接衛星通信システム)の開発で消防庁と連携してきました。
こうした取組みの一環として、今般、NICTは、サイバーセキュリティ技術、ネットワーク仮想化技術等の分野において、新たに防衛省とも相互に協力することとし、包括的な協定を締結することとしたものです。
サイバーセキュリティ技術に関しては、NICTでは最先端のサイバー攻撃可視化技術や検証環境構築支援技術等の研究開発を推進しており、TRDIが取り組むサイバー演習環境構築技術の研究との連携を行うことにより、さらなる研究の推進を図ってまいります。
また、ネットワーク仮想化技術に関しては、NICTでは最先端のSDN多重化技術や広域SDN構築運用技術等の研究開発を推進しており、TRDIが取り組むサイバー攻撃時における通信ネットワークの抗たん性向上のための研究に、NICTのネットワーク仮想化技術の適用を図ることで、双方の研究の高度化に取り組んでまいります。
NICTでは、TRDIとの研究協力を通じて、NICTの研究成果の一層の促進を図り、早期の実用化を目指します。