安全なICTシステムを実現するためには、システムで用いられている暗号プロトコルの安全性について、設計上の問題の有無を評価し、安全性が確認された暗号プロトコルを使うための情報を共有するとともに、国際標準候補の暗号プロトコルについて、その安全性を評価・確認する必要があります。しかし、世界的に見ても、暗号プロトコルの評価を実施し、評価結果を集約した形で公開している中立的な機関はこれまでなく、安全な暗号プロトコルの利用推進の障壁になっていました。
NICTでは従来から、2011年に暗号プロトコル評価の基準を定める国際規格ISO/IEC29128の標準化を達成するとともに、暗号プロトコルの安全性評価を継続的に実施しており、その結果を2013年3月に新たに改定された電子政府推奨暗号リストの選定の際にも提供しています。