東日本大震災では、通信設備や道路等が破壊されたため数多くの孤立地域が発生し、現地の被災状況が把握できずに救援活動が遅れたり、現地の住民の安否確認や不足物資の要求ができないなどの事態が発生しました。このような問題に対し、人による持ち運びができ、滑走路不要で、コンピュータ制御による自律飛行が可能な小型の無人飛行機による“無線中継システム”が活用できれば、孤立地域を迅速に特定し、被災状況の把握と通信確保が可能になると期待されています。
近年、小型無人飛行機は災害監視や環境センサとしての用途にも関心が高まりつつありますが、特に災害時を対象とした“無線中継システム”の開発は、これまで、国内はもとより世界でも例がありません。