1. 募集の概要
本公募は、NICTが開発したPi-SAR2の より広い応用分野の開拓と災害時における実用的な観測手法の開発を目的に、国内の研究者 及び 行政機関の実務担当者から本レーダを用いた研究提案を幅広く募集し、それに基づいた実験観測を実施するものです。
2. 応募要領
(1) Pi-SAR2実験観測について
- 本公募にかかわるPi-SAR2の飛行実験は、平成25年(2013年)夏季から平成26年(2014年)夏季までの間に2回程度実施します。ただし、必要に応じて、時期及び回数を調整、変更する場合があります。
- 採択された研究提案の代表者は、NICTと共同研究契約を締結し、観測要求(観測位置や範囲等)などNICTと調整を行います。
- 全体の飛行計画の作成 及び 飛行実験は、NICTが実施します。
- 採択された研究提案の代表者が要求できる観測範囲は、日本国内(海洋を含む)に限られます。
(2) 公募の対象
本公募の対象となる研究提案は、
①Pi-SAR2が実現した30cm分解能に関する技術的検討課題
<例> Pi-SAR2で観測した高い空間分解能の画像を、技術的にどのような解析を行えば、より効果的であるかの検討等
②30cm分解能の新たな有用性を実証する研究
<例> 高分解能を生かした地表面の詳細な状況把握(例えば、土地利用や作物の生育状況の詳細な把握等)の研究
③災害時に役立つ解析・判読技術等に関する研究
<例> 災害時における建物等の被害状況を把握するために、時期の異なる2枚の画像を用いて地表面の変化を抽出(例えば、新たに建設された構造物と取り壊された構造物を抽出)する解析・判読手法についての研究等
※注 Pi-SAR2は、実際、災害が起こった時の飛行は想定しておらず、予想される災害を模擬した観測を行う予定
これらのいずれかに属するもので、③については研究開発課題にとどまらず災害時や防災現場において求められる実用となる技術開発(例えば、土砂崩れ発生時の流出土砂量を推定する手法の開発)も含むものとし、成果の利用先である自治体等も必要に応じて研究に参加することができます。ただし、商業目的を主眼とした提案は、本公募の対象とはなりません。
(3) Pi-SAR2データプロダクトについて
- Pi-SAR2データは、再生処理後のシングルルック複素数画像データ、 4ルック振幅画像データあるいは4ルックポラリメトリック画像データのいずれかの形式で提供します。
- 干渉SAR(インタフェロメトリ)に関するデータは、シングルパスのクロストラックインタフェロメトリのデータとして、平面位相差を除去した位相差データであるマルチルックスラントレンジインタフェロメトリ(略称msi)データあるいは msiデータから作成した地図座標変換後の標高データのいずれかを提供します。ただし、標高データには標高が推定できなかった部分が残っています。また、標高データは電波が反射する部分の高さに対応しています。
- なお、研究提案者がデータを処理・解析するために必要とするソフトウェアは提供しません。
(4) 応募受付期間
平成24年11月21日(水)~平成25年1月25日(金) (必着)
(5) 応募方法
- 応募者は、「Pi-SAR2研究応募要領」の付録1に示す作成様式に従って、研究提案書を作成し、応募受付期間内に下記に示したPi-SAR2研究公募事務局あてに、メールで提出してください。
- 本公募に採択された方の責任等の詳細は、「Pi-SAR2研究応募要領」に記述されています。
- 「Pi-SAR2研究応募要領」は、以下のWebサイトからダウンロードすることができます。
https://pi-sar.nict.go.jp/ResearchAnnouncement/dl/Pi-SAR2-KOBO.pdf
3. 応募書類の提出先・連絡先
独立行政法人 情報通信研究機構 電磁波計測研究所 Pi-SAR2研究公募事務局 あて
E-mail :
URL : https://pi-sar.nict.go.jp/ResearchAnnouncement/index.html
住所:〒184-8795 東京都小金井市貫井北町4-2-1