NICTでは、2008年よりユーザの利用シーンに合わせて、高速で安価なサービスと、遅延やデータ損失のない高品質なサービスを、柔軟に選択できるように「光パケット・光パス統合ネットワーク技術」(補足資料PDF-図1)の先端的な研究を進めており、昨年は光パケット・光パス統合ノードプロトタイプによる実証実験に成功しました。
しかし、個々の実験機材を組み上げただけの従来の光統合ノードプロトタイプ(実験機器)では、特に光パケットネットワークにおいて、パケットが流れる間隔の急激な変化や気温変動等の影響を受けて、機器の動作が不安定になってしまい、実際のネットワーク環境下での実証試験が困難なものでした。その不安定なノード実験機器を利用して実験するには、光装置に関する高度な専門知識が必要であり、ネットワークのデータ転送制御設定だけでも専門家の操作が必要でした。そこで、NICTは「光パケット・光パス統合ネットワーク」実現のために、実際の環境での実証試験を行うことができる装置の開発を進めてまいりました。