通信・放送新規事業助成金の応募手続について
=平成21年度=
1 交付の目的
この助成金は、新たな通信・放送事業分野の開拓を通じて、情報の円滑な流通の促進に寄与することを目的として、通信・放送事業分野の新規事業の実施に必要な資金の一部を助成するものです。
2 助成金の交付の対象となる要件
助成金の交付の対象となるためには、以下の各要件を満たすことが必要です。
(1) 実施する事業の内容が次の各要件に該当すること。
【1】 新規性 : 新たな役務(サービス)を提供する事業又は新技術を用いて役務(サービス)の提供の方式を改善する事業であること。
【2】 困難性 : 助成対象事業の実施に必要な資金の自力での調達が困難であり、助成金による支援がなければ、その実施が困難であること。
【3】 波及性 : 助成対象事業が、将来的に大きく成長する可能性があること、又は通信・放送事業分野の発展に広く貢献する可能性があること。
(2) 助成対象事業を行おうとする者が次の要件を満たすこと。
【1】 助成対象事業を行おうとする者が法人の場合にあっては、その設立の日又は当該助成対象事業の実施に必要な技術に係る特許出願の日が平成17年4月1日以降であること。助成対象事業者が個人の場合にあっては助成対象事業を開始した日又は当該助成対象事業の実施に必要な技術に係る特許出願の日が平成17年4月1日以降であること。
【2】 助成対象事業を行おうとする者が資本金10億円(電気通信回線設備を設置して電気通信役務を提供する事業を営むものにあっては、15億円)以下のものであること。
【3】 資本金100億円以上の企業(ベンチャーキャピタルを除く。)が単独の一社で30%以上出資していないこと。
【4】 国、地方自治体、特殊法人、認可法人が出資していないこと。
【5】 助成対象事業の実施に当たり、ベンチャーキャピタルから、助成対象事業の実施に必要な資金に充てるための出資等(短期(2年以内)の買戻しを特約とするものは除く。)を受けること(単独の一社から助成金の額以上の出資等を受ける場合に限る。)が確実であること。
【6】 対象事業の実施に当たり、【5】のベンチャーキャピタルから積極的かつ適切な指導を受けている、又は受けることが確実であること。ただし、助成対象事業を行おうとする者が十分な経営能力を有している場合、又は既に第三者から十分な指導を受けている場合は、この限りでない。
【7】 総務省の各総合通信局、総務省沖縄総合通信事務所、都道府県、情報通信の発展に寄与する活動を行う公益法人、情報通信技術分野の講座を開設している大学又はそれを担当している教授等(准教授、講師を含む。)のいずれかの機関等からの推薦を受けること。
【8】 助成対象事業を的確に遂行するのに必要な経費のうち、自己負担分の調達に関して十分な能力を有すること。
【9】 助成対象事業に係る経理その他の事務について的確な管理体制及び処理能力を有すること。
3 助成金の対象となる経費
助成金交付の対象となる経費(助成対象経費)は、助成対象期間(各回の公募における助成金交付決定の日から、平成22年2月26日まで)において支出、又は確定した経費であって、日本国内で行う事業と併せて海外市場の開拓を行うために必要な経費を含め、助成対象事業を行うために直接必要な経費です。
具体的には、下表の費用項目と助成対象経費の範囲とし、交付対象事業者により恣意的な積算が行われる可能性のある経費を排除し、外部への委託費、外注費等、部外者との間の契約書などにより交付後の検証が可能となる経費に限定します。
費用項目 |
助成対象経費の範囲(例) |
I コンサルティング経費 |
助成対象事業の実施に必要な情報を得る等のために行われる委託費・外注費(会計士、経営コンサルタントによる経営指導費用、研究者による技術指導費用等) |
II 試作開発費 |
助成対象事業の実施に必要な機械装置取得費・開発費(試作開発用機械装置購入費、システム構築外注費等) |
III 手続諸経費 |
助成対象事業の実施に必要な申請費用(会社設立の際の登記費用、特許取得のための申請費用・代行費用等) |
海外市場を開拓するために必要な経費の範囲としては、
- コンサルティング経費については、将来の海外への製品輸出やサービス提供を行うための海外市場調査に係る費用のほか技術動向、資金調達方法、当該国の商法、商取引、商慣習などの法務情報等調査費用、経営・技術指導費用
- 試作開発費については、現地仕様の製品・サービス試作のための現地企業等からの機械器具購入費用、試作開発委託費用
- 手続諸経費については、外国特許、商標、工業所有権、著作権等の取得のための申請費用並びに当該申請に係る翻訳・通訳費用、代行費用、通関諸費用
などとし、国内の助成事業と一体として実施する場合に限り対象経費とします。
なお、海外市場を開拓するために必要な経費に関しては、日本国内において、見積もり、契約、納品、請求、支払い等の証拠書類が常に閲覧、確認等できるように保管・管理できるものに限ります。
また、国内で既に事業化済みの製品やサービスを海外に提供するための経費、海外に拠点(駐在員事務所、支店など)を設置するための経費、海外拠点において契約又は支出される経費並びに保険料、保証金、交付決定以前の経費又は公的資金の使途として、社会通念上不適切とNICTが判断する経費を除きます。
4 助成金の額
(1) 助成金の額は、助成対象経費の額の2分の1に相当する額を限度とし、当該金額が2,000万円を超える場合には2,000万円を限度とします。
なお、国内の助成事業と一体として海外市場の開拓を行うために必要な経費を助成する場合に限り、1事業者あたり、3,000万円を限度とします。ただし、「海外市場の開拓を行うために必要な経費」を除いた国内の助成対象事業のみを助成する場合の助成金の限度額は、2,000万円(対象経費の2分の1を限度)とします。
また、助成金額以上の出資等がベンチャーキャピタルから確実に行われることが条件となっておりますので、出資等の額が助成金の額を下回る場合には、出資等の額を限度として助成することとなります。
(2) 本項(1)の規定による助成金の計算の結果において、金額に1千円未満の端数が生じたときには、これを切り捨てるものとします。
5 応募の手続き
(1) 助成金の交付を希望する方は、「通信・放送新規事業助成金交付要綱」及び「応募要領」に従い、所定の助成金交付申請書に必要事項を記入して、下記の公募期間内にNICTまで提出して下さい。
(2) ただし、申請書に添付するベンチャーキャピタル関係の書類に限り、応募締切日に提出が困難なときは、以下のとおり提出を延期することができますので、事前にNICTにご相談ください。
[応募要領等]
応募要領は、NICTの「情報通信ベンチャー助成金(「通信・放送新規事業助成金」)のWebページ:https://www2.nict.go.jp/v/v412/103/ の「申請手続等」をご覧ください。
応募要領、申請書類様式及び通信・放送新規事業助成金交付要綱を、ダウンロードすることができます。
[公募期間]
第1回 平成21年3月26日(木)~平成21年5月11日(月)
第2回 平成21年7月16日(木)~平成21年8月21日(金)
(注 1) 各回の最終日は17時必着とします。
(注 2) ベンチャーキャピタル関係の書類に限り事前に連絡の上、指定日まで提出を延期することができます。
(注 3) 上記スケジュールはやむを得ない理由により変更することがあります。
(注 4) 上記以外の期間においても、申請に関する事前相談を受け付けます。
[応募の締切]
申請書類の受付は、応募締切日(各回の公募最終日)の17時までとします。郵送の場合も同日同時刻までに必着とします。
ただし、ベンチャーキャピタル関係の書類(「資金支援及び経営指導確約書」及び「自社概要」)に限り、応募締切日までに提出が困難なときは提出を延期することができますので、事前にNICTにご相談ください。(提出延期の最終期限は、第1回公募は6月12日(金)の17時(必着)とします。)
なお、この場合においても、他の申請書類については、上記応募締切日までに提出してください。
[提出先]
〒184-8795 東京都小金井市貫井北町4-2-1
独立行政法人情報通信研究機構 情報通信振興部門 革新事業グループ あて
(注) 郵送の場合、送付用の封筒の表面に「助成金申請書在中」と朱書きしてください 。
6 助成対象の審査等について
助成金交付の対象となる助成対象事業の決定は、各回の公募締切り後、専門家で構成する評価委員会における評価・審査等を経て、下記のとおり決定する予定です。
なお、審査の過程において必要に応じてヒアリングを行う場合があります(メール等のほか、申請者の自己負担によりNICTに来ていただくことがあります。)。
[交付決定の時期]
第1回公募分 ・・・・・・ 平成21年 7 月中旬を予定
第2回公募分 ・・・・・・・ 平成21年10月下旬を予定
7 お問い合わせ先
助成金交付申請書の記入方法など本件に関するお問い合わせについては、下記までご連絡下さい。
独立行政法人情報通信研究機構 情報通信振興部門 革新事業グループ
(担当) 櫻庭、小林
電話 : 042-327-6021 |
(参考) 年度別応募件数及び採択件数等
年度 |
応募件数 |
採択件数 |
助成額 |
平成16年度 |
17件 |
12件 |
1億6,192万円 |
平成17年度 |
19件 |
10件 |
1億4,278万円 |
平成18年度 |
18件 |
8件 |
1億196万円 |
平成19年度 |
15件 |
5件 |
7,356万円 |
平成20年度 |
12件 |
5件 |
6,523万円 |
・ 助成案件一覧(平成16~20年度)はホームページ「情報通信ベンチャー助成金(通信・放送新規事業助成金)」https://www2.nict.go.jp/v/v412/103/ の「支援の実績と事例」をご覧ください。
・ Q&Aはホームページ「情報通信ベンチャー助成金(通信・放送新規事業助成金)」の「制度に関する Q&A」https://www2.nict.go.jp/v/v412/103/qa.html をご覧ください