独立行政法人情報通信研究機構(以下「NICT」という。理事長:宮原 秀夫)は、総務省、次世代IPネットワーク推進フォーラム(会長:齊藤 忠夫 東京大学名誉教授)及び国立大学法人北陸先端科学技術大学院大学(学長:片山 卓也)と、ブロードバンドネットワークを通じて、様々なサービスを家庭等に提供することができる次世代ホームネットワークの公開サービス実験(以下「公開実験」という。)を実施するため、昨年12月より実験参加者を募集*しておりましたが、この度、実験テーマ等が別紙のとおり決定いたしました。
本公開実験は2月26日(木)に下記の要領で一般公開を予定しています。
記
1 公開実験の概要
(1) 主催
NICT、総務省、次世代IPネットワーク推進フォーラム
国立大学法人北陸先端科学技術大学院大学
共催
情報通信ネットワーク産業協会、高度通信システム相互接続推進会議(HATS推進会議)
(2) 日時
平成21年2月26日(木)11:00~18:00
(3) 場所
キャンパス・イノベーションセンター東京(東京都港区芝浦3-3-6)
http://cic-hp.zam.go.jp/tokyo/access.php
(4) 公開実験テーマの概要
別紙のとおり
2 公開実験一般公開への参加の登録等
http://next-hnw.nict.go.jp
3 関連サイト
「次世代ホームネットワーク公開サービス実験への参加募集について」(平成20年12月3日)
https://www2.nict.go.jp/pub/whatsnew/press/h20/081203/081203.html
NICTに関する 問い合わせ先
ユニバーサルシティグループ 山﨑
Tel:(直通) 0774-98-6872
(代表) 0774-98-6300 内線 6872
Fax : 0774-98-695
広報 問い合わせ先
青木、廣田
Tel: 042-327-6923
Fax: 042-327-7587
E-mail:
本公開実験全般に関する問い合わせ先
荻原標準化推進官、川崎開発係長
Tel:(直通) 03-5253-5763
(代表) 03-5253-5111 内線 5763
Fax :03-5253-5764
公開実験一般公開の参加申込みに関する問い合わせ先
(社)情報通信技術委員会 岩田 企画戦略部長
Tel: (直通) 03-5776-7652
Fax: 03-3432-1553
次世代IPネットワーク推進フォーラムに関する問い合わせ先
(NICT研究推進部門 標準化推進グループ 山崎、永塚)
Tel: 042-327-6487
Fax: 042-327-5519
E-mail:
別 紙
(1) 次世代ホームネットワークのサービスプラットフォームの検証
テーマ名
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概要
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参加団体・企業
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様々な種類の機器が接続された次世代ホームネットワークのサービス提供プラットフォーム
<サービス実験の内容>・ 最適な映画鑑賞環境の提供 ・ 家電の故障対応と提案型保守サービス ・ 電力使用状況監視サービス ・ 家電の遠隔モニタリング ・ ホームセーフティ&エネルギーマネージメントサービス 等 |
「次世代ホームネットワーク」のモデルを構築し、ブロードバンド回線を利用して、映画鑑賞環境の提供サービスや家電の故障対応などの様々なサービス実験を行う。
[サービス実験の例] <最適な映画鑑賞環境の提供> 家庭内で映画鑑賞する際に室内のエアコン、照明、カーテンを制御し、家の中で映画鑑賞に最適な環境を実現するサービス。 急な来客時には、室内の映画鑑賞モードが解除、鑑賞中の映画は一時停止され、来客対応後は、自動的に室内の映画鑑賞モードに戻り、来客30秒前の状態から映画が再生。 <家電の故障対応と提案型保守サービス> 中間プロバイダサービスによって、宅内の家電の稼働状況を常時チェックし、異常があれば、機器の状況を遠隔確認して利用者へ通知するサービス。 必要に応じて修理業者を手配、さらに、最適な家電を提案。 <ホームセーフティ&エネルギーマネージメントサービス> 災害時における緊急情報通知と緊急応答確認サービス、監視カメラによる安否確認。 停電時における蓄電池による電源安定供給・節電制御と使用状況モニタ。また、携帯電話等遠隔操作による消し忘れ対策。 |
エディオン
NECマグナスコミュニケーションズ 沖電気工業 KDDI 情報通信研究機構 ソラン 東芝ホームアプライアンス 日本ケーブルラボ 日本電信電話 PUCC 富士通長野システムエンジリアニング 北陸先端科学技術大学院大学 |
次世代ホームネットワークを安全・安心して利用するための認証技術とソフトウエアダウンロード技術
<サービス実験の内容> ・ 外出前等の簡易情報提供 ・ 独居高齢者見守り・健康サポートサービス * 実験協力企業:安全センター ・ 同一ホームゲートウエイでの複数サービスの動作検証・評価 |
宅内の様々な家電を安心して利用できるようにするための「認証技術」や「ソフトウエアダウンロード技術」を検証しつつ、高齢者見守りサービス等のサービス実験を行う。
[サービス実験の例] <外出前等の簡易情報提供サービス> 電子クーポン対応の携帯電話をリーダーにかざすと、その利用者に応じた情報を取得し、液晶デバイス等に表示/出力。複数デバイスを制御することで、外出時などでも、短時間で効率的な情報取得が可能。 <独居高齢者見守り・健康サポートサービス> 宅内に設置されたデバイス(振動センサー)から収集される行動パターンに関する情報を分析し、過去に蓄積された情報とのギャップを認知し、体調変化等の兆しを事前に把握することが出来るサービス。 <同一ホームゲートウエイでの複数サービスの動作検証・評価> 複数の異なるサービス向けのソフトウエアバンドルや、各サービス向け接続デバイスを同一ホームゲートウェイ上で動作させた場合の動作検証を実施。 |
NTTコミュニケーションズ
三菱電機 |
[1] 個別サービス・個別技術の検証
テーマ名
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概要
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参加団体・企業
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家族が携帯電話を使って家族を見守るシステム
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PLCを使い工事なしに設置可能な、宅内の家電や住宅設備の電源監視・制御システム等の検証。
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クールテクノロジーズ
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エコ&セキュリティシステム
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宅内の電力量センサ、温湿度センサ、エアコン等その他の家電を制御・監視するシステム。
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東光電気
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健康管理システム
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複数メーカの健康機器の測定データを、ネットワークを経由して確認するシステム。
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パナソニック
コンティニュア・ヘルス・アライアンス |
緊急地震速報に対応した安全システム
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緊急地震速報と連携しガステーブル消火、テレビ電源on等を自動的に作動させるシステム。
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日立製作所 日立コミュニケーションテクノジ東邦ガス
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テーマ名
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概要
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参加団体・企業
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携帯電話とホームネットワークの連携による映像コンテンツの視聴・共有
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自宅に保有する自分で撮影した写真やビデオ等を携帯電話や親戚・友人宅などの特定の者に閲覧可能にする技術。IPで配信される映像信号を宅内でワンセグ送信する技術、及び映像番組と携帯電話が連携動作し視聴者に付加価値を提供する技術。
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KDDI
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P2Pネットワーク技術による宅外からの家電のコントロール及び自宅映像の携帯電話での視聴
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外出先の携帯電話から宅内のエアコン、照明、ドアロック等を制御する技術等。
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PUCC
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テーマ名
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概要
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参加団体・企業
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無線で宅内に自在にネットワークを構築する技術
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無線マルチホップネットワークを使用し、VoIPによる簡単宅内電話や、家中どこでもビデオ視聴を実現する技術。
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情報通信研究機構
電気通信大学 |
マルチサービス実現のためのホームゲートウエイ
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サービス連携のためのソフトウェア配信・動的展開をOSGiで実現するホームゲートウエイの動作検証。
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ソラン
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家電機器へ映像を無線伝送する技術 | 「受信アンテナ」と「テレビ受像器」間をワイヤレスでつなぐことで、家庭内の配線無しでテレビの視聴を可能とする技術。 | DXアンテナ |
次世代ホームネットワーク構築のためのシステム製品 | 電力量計、電源装置、各種センサ等をホームネットワークに用い、安心・安全・省エネなどを実現するシステム製品の展示。 | 富士電機システムズ |
宅内機器連携に対応したマルチサービスプロバイダー対応ネットワークサービス配信・管理システム | OSGiとSIPで実現する、リモートアクセス、リモートメンテナンスに対応した簡単設置のホームゲートウエイ端末とサービス配信・管理サーバシステム。配信サービス例として携帯電話に対応した監視カメラサービス「安心お留守番システム」を展示。 | メイクウェーブ・ジャパン |
テーマ名
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概要
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参加団体・企業
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HATS推進会議によるホームネットワーク機器の相互接続試験
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HATS推進会議
情報通信研究機構 ソニー 他
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参 考
NICTでは、実世界においてセンシングされる情報とネットワーク上で蓄積・流通される情報とを結び付け、その場、その人にとって必要なサービスの提供を目指し、生活のベースとなるホームネットワークを実現環境の一つとして、だれにでも優しい次世代の知的環境や生活環境を実現するための研究開発を行っています。
この一環として、今般、NICTは、総務省、次世代IPネットワーク推進フォーラム及び国立大学法人北陸先端科学技術大学院大学と協力して、ブロードバンドネットワークを通じて様々なサービスを利用することができる次世代ホームネットワークの公開サービス実験を2月25日(水)~27日(金)の3日間の日程で実施し、本公開実験を2月26日に予定しています。
この公開実験では、メーカー、通信事業者、大学等に加え、サービス提供者やそのアプリケーション開発事業者等の幅広い参加を得て、サービスの実証実験やデモンストレーションを行う予定としております。また、これに合わせて、ホームゲートウェイと情報家電等との相互接続実験を実施します。
用語解説
様々なデジタルデバイスが自律的に通信を行い、ユーザの特別な操作なしにサービスの提供が可能となるP2P通信技術、サービスおよびコンピューティング技術等を産学が一体となって研究開発行うことを目的とするコンソーシアム
ICT技術と各種の健康管理機器を有効に活用し、簡単に健康管理を行えるように、健康管理機器の相互接続や運用を可能にする標準規格の技術検討や設計ガイドラインの策定を推進する団体
Java言語に基づく標準規格同士の接続等を可能とするサービスプラットフォームの規格
主に情報家電等のネットワークインターフェースの共通仕様を推進する標準化団体の規格
家庭内のパソコンや周辺機器、AV機器、電話、家電製品などをネットワークに接続し相互に機能を提供する標準化団体の規格