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今のネットワークは多くの人々が使うと、道路の渋滞のように自分が必要とする重要な情報や緊急性が高い情報が届き難くなってしまいます。
突発的に発生する情報を柔軟に転送したり、膨大な通信からの情報を試行錯誤により分析したり、緊急度や重要性に応じて情報サービスを提供したりする際に、情報サービスの要求に連動してネットワークを柔軟に構成し、ネットワークの管理や展開コストが著しく上昇しないようにする必要があります。
渋滞中でも救急車が一般車より優先になるように、通信の世界でも情報の重要度や種類による快適な専用道路を作り交通整理をすることができるようにします。
新世代ネットワークの高い性能と拡張性を活かし、膨大な分散データを処理したり、多種多様な情報サービスを組み合わせて効率よく提供するために、情報サービスの要求をより的確かつ適時にネットワークに伝え、ネットワーク構成を動的に調整するネットワーク技術を実現します。
情報の重要度や種類をネットワークに伝える方法とそれに合わせた専用道路を動的にネットワーク上で構成する方法を実現しています。
1. 情報サービスからネットワークを制御する方式の提案とミドルウェアの実装
2. 開発者参加型テストベッドを用いたサービス連携アプリケーションの共同開発
3. 研究成果の新世代ネットワークへの展開
特に災害時など既存システムで想定していない事態が発生した場合、新世代ネットワークの高い性能と拡張性を活かしながら、膨大な情報を分割配信したり、データを変換したり、代替ノードを発見するなど、刻々と変化する状況に対応できるように既存の情報サービスの連携に必要な機能をネットワークの一部として実現することを目指します。
情報サービスの要求に連動してネットワーク構成を調整する機能を新世代ネットワーク上に実現することで、情報資産(データ)の利活用を中心としたネットワーク技術を展開し、国際電気通信連合 電気通信標準化部門が勧告ITU-T Y.3001 で規定する”Future Networks”の目的の「データ指向」や「サービス指向」を実現します。
これにより、災害時など、情報の収集や蓄積を協調して行う連携ネットワークをオンデマンドに構成したり、情報サービス、ノード間にアドホックかつ高効率な通信を設定したり、情報サービスの種類や利用環境に応じて通信を論理的に切り分けたりすることが可能になると期待されます。