ネットワークのアシストで、より効率的な情報流通を実現
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背景
サーバーを中心とした通信から、コンテンツを中心とした通信へ。
情報取得の度にサーバーにアクセスするエンドーエンドの IP 通信では、サーバーが遠方にあった場合や経路途中のネットワークが混雑してる場合に通信品質を低下させてしまいます。CDN やクラウド化によりいくつかの問題は軽減出来ますが、通信速度やネットワーク利用効率を最適化させることは困難です。一方、現在の情報爆発時代においても、多くのユーザーは同じコンテンツにアクセスしているという傾向があります。このような背景において、ネットワーク自体がコンテンツをキャッシュし、ユーザーがネットワークから情報を得ることを可能とするコンテンツ指向ネットワークの研究を行います。
目的
ネットワーク使用効率を高め、通信品質を最適化する技術を実現します。
コンテンツ指向ネットワークでは、ユーザーはコンテンツ識別子を用いて情報の要求を行い、ネットワーク内キャッシュから情報を取得します。これにより、低遅延な通信、ネットワーク資源を効率的に利用した通信を実現します。この技術を応用すると、キャッシュを用いないリアルタイム通信に対しても効果を発揮します。例えば、コンテンツを多数のユーザーに同報配信するライブストリーミングや、膨大な数のセンサーから同時に送出されるセンサーデータを収集するアプリケーションなどにも効果を発揮します。
実施テーマ
コンテンツ指向ネットワーク技術の応用により、効率的な情報共有/配信技術を実現し、新世代ネットワークの新たな可能性を拓きます。
●最短経路ではなく最適経路での情報配信
●ネットワーク内キャッシュを効果的に実現するキャッシュ分散配置技術
●リアルタイム通信と遅延耐性通信
などの研究を進め、スケーラブルな通信、高品質で耐障害性のある通信の研究開発を実施します。研究成果は広域テストベッドや実環境にて検証を行い、新世代ネットワーク通信基盤としての実用化を目指します。ここで実証する技術は、ICT技術を用いた安心・安全な社会の実現に貢献します。