2024年度 実践的サイバー防御演習「CYDER」の受講申込受付を開始

2024年5月14日

国立研究開発法人情報通信研究機構

国立研究開発法人情報通信研究機構(NICTエヌアイシーティー、理事長: 徳田 英幸)ナショナルサイバートレーニングセンターは、2024年度の実践的サイバー防御演習「CYDER」*1の年間開催日程を発表しました。本日から、集合演習Aコース(7〜9月開催分)の申込受付を開始しました。お申込みは、CYDERのWebサイト(https://cyder.nict.go.jp/)にて受け付けています*2
また、2024年度はオンライン演習「プレCYDER」の受講対象者を拡大し、重要社会基盤事業者や民間企業の方も受講可能となります*3
*1 CYDER(サイダー): CYber Defense Exercise with Recurrence(サイバー防御反復演習)
*2 今回のご案内は、CYDERをスムーズに受講いただけるように、年間開催日程の予定をお知らせするものです。状況によっては、今後、内容に変更が生じる可能性があります。最新情報はCYDERのWebサイトをご確認ください。
*3 プレCYDERは、「地方公立病院を襲うランサムウェア編」を5月21日(火)〜7月19日(金)に、新コンテンツ(開発中)を10〜1月に開講予定です。

1 CYDERについて

集合演習のイメージ
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CYDERは、組織がサイバー攻撃を受けた際のインシデント対応を学習する実践的サイバー防御演習です。NICTのサイバーセキュリティ研究で得られた技術的知見と大規模計算環境を最大限に活用し、国の機関、地方公共団体、重要社会基盤事業者等を対象として、政府のサイバーセキュリティ戦略等の方針や最新のサイバー攻撃事例に基づいた演習プログラムを提供しています。
インシデント発生時の対応手順と具体的な対処について実践的に学ぶことで、組織としての平時の備えや被害を抑えるための組織的な対応方針等の実務に応用できる気付きや知見が得られます。

2 2024年度 CYDERコース概要

ご自身の受講目的やスキル等に合わせてコースをお選びいただくことが可能です。

1) 集合演習
会場で実施する「集合演習」の各コースでは、最大4人でチームとなり、組織のネットワーク環境を模した仮想環境で擬似的に発生させたサイバー攻撃に対し、インシデント対応手順を実践します。マルウェア感染や情報漏えい等のインシデント対応において求められる分析・判断・報告等に必要なスキルが身に付きます。

コース名
(レベル)
受講対象者*4 身に付くスキル
Aコース
(初級)
・情報システム担当の経験2年以内相当の知識をお持ちの方
・CSIRTにおいて関係部署や他組織との連絡調整、分析や対応方針検討等のインシデント対応作業を補助する役割を担う方
・インシデント発生時の対応の流れを理解できる
・ベンダーからの報告書を読み解き、ベンダーとの円滑な情報連携ができる
・事前の備えとして何をすればよいかを理解できる
Bコース
(中級)
・情報システム担当の経験2年以上相当の知識をお持ちの方
・Aコースを受講済みの方
・CSIRTにおいて関係部署や他組織との連絡調整、分析や対応方針検討等のインシデント対応作業を担う方
・CSIRTの他のメンバー、上司、ベンダー等と適切に情報共有し、インシデント発生時に自ら進んで対応ができる
・パソコン、サーバー、ネットワーク機器等のログを監査できる、若しくは監査作業の内容を把握できる
・自組織のセキュリティポリシーを見直すことができる
Cコース
(準上級)
・情報システム担当の経験3~4年以上相当の知識をお持ちの方
・Bコースを受講済みの方
・インシデント分析や対処法及び予防策の検討に必要な知識・スキルを深掘りしたい方
・インシデント対応時に集まる情報を、その背景を含めて読み解くことができる
・インシデント対応時やその前後において、CSIRTの他のメンバー、上司、ベンダー等に適切な指示・報告・調整を行うことができる
・自組織のセキュリティポリシーを策定し、適切な対策を導入することができる

*4 上記は、コースを検討いただく際の目安であり、いずれかを満たしていると演習をスムーズに受講いただくことができます。

2) オンライン演習
オンライン演習は、個人向け独習型の演習内容で、マルウェア感染や情報漏えい等のインシデント対応において前提となる知識やトレンド等が学べます。今年度、受講対象者を拡大する「プレCYDER」は、隙間時間の動画視聴でセキュリティの基礎知識を身に付けることができるため、これまで業務や地理的な都合により集合演習への参加が難しかった方や、セキュリティの基礎の基礎からじっくり学びたい方に最適です。また、CSIRT部門全員が受講する基礎研修として利用することも可能です。

コース名 受講対象者 身に付くスキル
プレ
CYDER
・CSIRT / 情報システム課に配属されたばかりの方
・IT / DX推進リーダー、個人情報を取り扱う方、一般職員
・組織の幹部層、経営層の方
・CSIRT担当者として知っておきたい基礎的な事項を短時間で習得できる
・基礎的なセキュリティ用語や、ベンダーの報告書内の用語を理解できる
・インシデント対応への組織的な備えの重要性を理解できる

3 2024年度 CYDER開催概要

本日から、集合演習Aコース(7〜9月開催分)の申込受付を開始しました。お申込みは、CYDERのWebサイト(https://cyder.nict.go.jp/)にて受け付けています。また、その他のコースの申込受付開始時期等の最新情報も、同じWebサイトにて随時お知らせします。
1) 対象: 国の機関、地方公共団体、重要社会基盤事業者等の情報システム担当者、セキュリティ管理者、CSIRT担当者等
2) 開催時期等
集合演習: 全国47都道府県において合計100回程度開催予定です(詳細日程は別紙参照)。
コース名 レベル 主な対象組織 期間 開催時期 回数 開催エリア
事前学習 演習
Aコース 初級 全ての組織 2~5時間
程度
1日間  7〜1月 64回 全国47都道府県
B-1コース 中級 地方公共団体 10~1月 18回 全国11地域
B-2コース 国の機関、重要社会基盤事業者等 1月 13回 東京・名古屋・大阪
Cコース 準上級 全ての組織 2日間 11~1月 5回 東京・大阪

  オンライン演習:
 プレCYDERは、「地方公立病院を襲うランサムウェア編」を5月21日(火)〜7月19日(金)に、新コンテンツ(開発中)を10〜1月に開講予定です。
コース名 レベル 主な対象組織 期間 開催時期 開催エリア
事前学習 演習
プレ CYDER 全ての組織 なし 2~3時間
程度
地方公立病院を襲うランサムウェア編
5〜7月
全国
(職場・ご自宅等)
新コンテンツ(開発中)
10〜1月

3) 受講費用

所属組織 対象コース 費用(税込)
国の機関、地方公共団体等に所属されている方*5 全コース 無料*6
上記以外の法人・団体に所属されている方 Aコース / Bコース 1受講  77,000円/人
Cコース 1受講 121,000円/人
プレCYDER 1受講  11,000円/人
*5 国の機関、地方公共団体、独立行政法人、指定法人(特殊法人・認可法人のうち、サイバーセキュリティ戦略本部が指定する9法人)。ご所属の法人・団体が無料対象かどうか不明な場合は、CYDERのWebサイトのFAQ(https://cyder.nict.go.jp/faq/)をご確認ください。
*6 無料受講の対象組織であっても、年度内に複数回受講される場合には一部制限がございます。詳細はFAQをご確認ください。

別紙: 2024年度CYDER集合演習開催日程

本件に関する問合せ先

サイバーセキュリティ研究所
ナショナルサイバートレーニングセンター
サイバートレーニング事業推進室

Tel: 042-327-5612

URL: https://cyder.nict.go.jp/

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