国立研究開発法人情報通信研究機構(NICT、理事長: 徳田 英幸)では、「Beyond 5G研究開発促進事業 研究開発方針」(令和4年2月24日 総務省)に基づき、Beyond 5G研究開発促進事業(一般型)を実施しており、令和4年度新規委託研究の公募(第2回)を下記のとおり開始します。
記
Ⅰ. 研究開発課題等
1. Beyond 5G機能実現型プログラムのうち基幹課題について
開発目標(数値目標等)を具体的かつ明確に定めてハイレベルな研究開発成果の創出を目標とするもので、NICTが予算規模、実施内容等について総務省と協議して研究計画書を作成し、実施者を公募するものです。今回公募する研究開発課題は次のとおりです。
(1)Beyond 5G超高速・大容量ネットワークを実現する帯域拡張光ノード技術の研究開発(課題番号045)
・概要: モバイルアクセスの超高速・大容量化と超低消費電力化を目標とするBeyond 5Gのバックボーンとなるオールフォトニクス・ネットワークを実現するために、光波長チャネルの周波数幅とそれを収容する波長多重ノードの帯域幅をそれぞれ広帯域化し、1Tbps級の大容量波長チャネルの長距離伝送(500km級)を可能とする帯域拡張光ノード技術の研究開発を行う。光波長チャネル当たりのビットレートと距離の積を従来の3倍程度に拡張することでオールフォトニクス・ネットワークの適用範囲を拡大し、我が国が強みをもつ光ネットワーク技術の一層の強化を図ることで、Beyond 5Gの持続的発展に大きく寄与する。
・研究開発期間: 契約締結日から令和8年度(毎年度実施する継続評価等を踏まえ、継続の必要性等が認められた場合は翌年度まで継続予定(最長で令和8年度まで))(予定)
・研究開発予算: 総額40億円/年(税込)(予定)
・採択件数: 個別に設定する研究開発項目ごとに1件
(2)Beyond 5G超高速・大容量ネットワークを実現する小型低電力波長変換・フォーマット変換技術の研究開発(課題番号046)
・概要: Beyond 5Gのバックボーンとなるオールフォトニクス・ネットワークの利用効率向上を実現するため、デジタル信号処理回路技術やシリコンフォトニクス技術の活用により光/電気/光変換を行うことで800Gbps以上の光波長チャネルごとに小型かつ低電力で柔軟に波長変換するとともに、波長の変換にあわせて変調方式、信号帯域等のフォーマットの変換を行うことで光波長リソースの有効活用を可能とする波長変換・フォーマット変換技術の研究開発を行う。現行技術(既存100Gbps再生中継器)と比較して、ビット当たり1/10の小型化及び1/10の低電力化を実現することで、オールフォトニクス・ネットワークの適用範囲を拡大するとともに、2030年代のBeyond 5Gの持続的発展に大きく寄与する。
・研究開発期間: 契約締結日から令和8年度(毎年度実施する継続評価等を踏まえ、継続の必要性等が認められた場合は翌年度まで継続予定(最長で令和8年度まで))(予定)
・研究開発予算: 総額40億円/年(税込)(予定)
・採択件数: 個別に設定する研究開発項目ごとに1件
(3)Beyond 5G超高速・大容量ネットワークを実現する光ネットワークコントローラ技術の研究開発(課題番号047)
・概要: オープンなアーキテクチャに基づき、マルチベンダの光ネットワーク装置間で動作、オンデマンドにEnd-to-End光波長パスの設定・管理を行う、光ネットワークコントローラ構成技術の研究開発を行う。特にオールフォトニクス・ネットワークの要件からAPIや機能間IFの技術仕様を策定し、それに基づいた光ネットワークコントローラの実現、及び、その運用性・サービス性を向上させる自動制御シナリオを実行する技術の実現により日本全域をカバーするキャリアグレードのコネクション制御技術の実用化に寄与する。
・研究開発期間: 契約締結日から令和8年度(毎年度実施する継続評価等を踏まえ、継続の必要性等が認められた場合は翌年度まで継続予定(最長で令和8年度まで))(予定)
・研究開発予算: 総額33億円/年(税込)(予定)
・採択件数: 1件
(4)Beyond 5G超高速・大容量ネットワークの自律性・超低消費電力を実現するネットワークサービス基盤技術の研究開発(課題番号048)
・概要: 無線リソース・データセンタのコンピューティングリソース・ハードウェアの自律制御に基づく設備/電源最適化による省電力化・高性能化の実現、及び、設備の構築から保全にわたる業務全体を自動化することにより、安心・安全なネットワークサービス基盤技術の研究開発を行う。O-RAN等の仮想化された基地局については、構成要素の相互接続・相互運用性を確保する。また、トラヒックの需要に応じたソフトウェア基地局の仮想リソース配備とアンテナの省電力モード設定の最適化技術の開発により、サーバの稼働台数やアンテナの消費電力を低減し、最適化なしの従来運用と比較して最大30%の消費電力削減の実現に寄与する。
・研究開発期間: 契約締結日から令和8年度(毎年度実施する継続評価等を踏まえ、継続の必要性等が認められた場合は翌年度まで継続予定(最長で令和8年度まで))(予定)
・研究開発予算: 総額47億円/年(税込)(予定)
・採択件数: 1件
Ⅱ. 公募期間
令和4年4月28日(木)〜同年5月30日(月)正午(必着)
Ⅲ. 公募説明会(オンライン開催)
日時: 令和4年5月16日(月) 14:00〜15:30
申込方法: 5月13日(金)正午までに、「※説明会申込先」宛に電子メールにてお申し込みください。
メール件名は、「公募説明会(基幹課題)参加希望」としてください。
詳細は、「Ⅳ. 公募についての詳細情報」に記載のWebページをご覧ください。
なお、本公募説明会への参加は、応募の必須条件ではありません。
※説明会申込先:
メール本文には以下の項目をご記載ください。なお、別途、記載いただいたメールアドレス宛に参加に必要な情報をお送りします。
・参加される全員の氏名、所属、メールアドレス
Ⅳ. 公募についての詳細情報
研究開発課題に関する詳細情報、応募要領・応募書類、公募説明会等については、以下のWebページをご覧ください。
Ⅴ. その他
- Beyond 5G研究開発促進事業の概要等については、以下のWebページ内の「Beyond 5G研究開発促進事業について」をご覧ください。
https://www.nict.go.jp/collabo/commission/B5Gsokushin.html - 本公募は、府省共通研究開発管理システム(e-Rad)経由での応募になります。e-Radをご利用になるためには、あらかじめe-Radへの登録が必要となります。e-Radへの登録には日数を要する場合がありますので、2週間以上の余裕を持って提出の手続をしてください。
e-Rad ポータルサイト: https://www.e-rad.go.jp/