NICTワイヤレスネットワーク研究所では、超高速インターネット衛星「きずな」(WINDS)を用いた研究開発の一環として、大規模災害等における通信衛星の利活用に関する実験に取り組んでいます。「きずな」(WINDS)は実験段階の衛星ではありますが、東日本大震災の発生の際は、災害支援を優先し、NICTとしてでき得る限りの協力を行ってまいりました。
航空幕僚監部からの支援要請に基づき、3月20日(日)にVSAT(持ち運び可能な超小型地球局)等の機材を松島基地(宮城県東松島市)及び入間基地(埼玉県入間市)に搬入し、震災によって被害を受けた松島基地の通信機能を確保するため、速やかに職員を派遣し、同日夕刻から松島基地と入間基地の間で「きずな」(WINDS)を用いてブロードバンド回線接続の提供を開始しました。この臨時通信回線によって、両拠点の間で被災状況の伝達や被害状況に関する大量の画像データの送受信などが可能になり、円滑な情報共有などに活用されました。
今般、このような活動が航空自衛隊における災害派遣活動の拠点である松島基地の活動に貢献したとして、感謝状をいただいたものです。
被災された皆様には心からお見舞い申し上げますと共に、一日も早く復興されますことをお祈り申し上げます。