2014年1月、NICTが開発した無線モジュール「NICT Hyper Wi-SUN 3」が、規格認証団体Wi-SUNアライアンスの認証試験に世界で初めて合格しました。この認証試験は、宅内エネルギー管理アプリケーション用の標準通信規格であるECHONET Liteを実現するための、国際無線通信規格「Wi-SUN」への適合性確認を行うものです。
NICTは、Wi-SUNの研究開発・国際標準化を主導的に行ってきましたが、今回、NICTが開発した無線モジュールが世界で初めてWi-SUN認証を取得したことにより、本無線モジュールが今後の認証試験の「標準器」として利用される可能性が高くなり、今後、急速な普及が見込まれるスマートメーター用無線機の利用拡大に寄与することが期待されます。
図1に今回認証された無線モジュール「NICT Hyper Wi-SUN 3」の外観を示します。Wi-SUNの認証要件に加え、多様な利用形態を想定した上でのFEC (Forward Error Correction: 前方誤り訂正)などの付加的機能まで含め、物理層集積回路及び制御用MCU(Micro Controller Unit: 組込型マイクロプロセッサ) 、MAC層集積回路を4cm×2cmの小さな基板上で構成することに成功しています。図2に無線モジュール「NICT Hyper Wi-SUN 3」を搭載した無線機実装例の外観を示します。