独立行政法人情報通信研究機構(NICT)が包括的研究協力覚書(MOU)を締結している海外の機関は現在67機関あり、そのうちの13機関が東南アジア地域にあります。これらの機関とは多言語音声翻訳や光通信ネットワーク、電磁波計測技術、無線通信技術、ネットワークテストベッドの利活用などの分野で個別の研究連携が進められていますが、NICTを核としたASEAN地域の研究連携ネットワークを強化するため、ITU世界テレコム2013のバンコク開催の機会を捉えて、11月20日に、東南アジア地域にあるMOU締結機関のトップ等が一堂に会する、ASEAN地域のICT分野における研究連携に関する国際ラウンドテーブル(International Roundtable on ICT R&D Collaboration in the ASEAN Region)を開催しました。
本ラウンドテーブルには、タイ、マレーシア、インドネシア、シンガポールのMOU締結機関から10機関のトップや研究分野をけん引している代表的な研究者15名が参加したほか、MOUは締結していないものの今後の連携が見込まれるミャンマーとベトナムからも4機関6名が参加しました。冒頭、NICTから、NICTにおける研究開発の概要や国際展開及び今後の研究開発戦略について紹介した後、各機関から研究開発の現状について説明していただき、今後の連携の強化に向けた議論を行いました。このようなラウンドテーブルの開催は初めての試みでしたが、参加いただいた機関のNICTに対する理解をこれまでより一段と以上に深めていただくとともに、日本と東南アジア地域におけるICT分野の代表的な研究開発機関のプラットフォーム形成に向けた貴重で意義深い機会とすることができました。