総合職というと、経営資源の中核であるヒト・モノ・カネを扱う業務をイメージされる方が多いかもしれませんが、経営資源として近年重視されている「知的財産」を扱う業務が私の仕事です。
「知的財産」は、最先端の研究開発を行うNICTの研究成果を保護し、適切に社会実装するための有用な“ツール” です。私は技術的素養のない純粋無垢ないわゆる“文系人間”ですから、研究成果を生み出すことはできません。しかし、NICTの優秀な研究者達の研究成果を知的財産化して、これをツールとして利用することができます。例えば、特許権のライセンシング活動がこれにあたります。企業に対する特許ライセンスという形態により、NICTの研究成果を企業を通じて新たな製品・サービスとして社会に還元する非常にやりがいのある仕事です。
また、産学官連携に係る様々な契約(共同研究契約等)において、知的財産の取扱いや戦略(知財マネジメント)を研究者と共に検討し、契約相手と交渉・合意形成することも私に与えられた主な業務の一つです(我々は“知財法務”と呼んでいます)。ある程度の知的財産等に関する法律知識と契約スキルが必要ですが、私は弁護士でも弁理士でも法学部卒業生でもありません。必要なスキルと経験はNICTに入ってから身に付けました(まだまだ勉強の日々ではありますが)。
「研究所」や「知的財産」と聞くと、いわゆる理系人材や法曹人材の活躍の場と思われるかもしれませんが、文系の未経験の方でもコミュニケーション能力があれば、きっと活躍できます(個人的にはどんな業務・職務であってもこれが一番大事なスキルだと確信しています)。知的財産業務は中央省庁にはない業務ですし、興味を持っていただいた方は是非NICTに!瑞々しい感性をお持ちの方と一緒に仕事ができる日を心待ちにしています。
お堅い仕事の話ばかりになってしまいましたが、最後に職場の環境について。
NICTにはフレックスタイム制があり、残業もさほど多くなく、有休も取りやすいので、充実したプライベートを過ごすこともできます。NICTほどメリハリをつけて仕事(オン)とプライベート(オフ)を両立できる職場はなかなかないと思いますよ!仕事上手・遊び上手で充実した日々を送りたい方は是非NICTへ!
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NICT総合職(事務系)職員はどのような仕事をしているのか?
ワークライフバランスは??といった情報をお知らせします。
※記載内容は平成29年4月現在のものとなります。
就活中のあなたにNICTへの興味をいっそう高めてもらうため、NICTにおける業務内容、国家公務員の職場との違い、そして総合職職員に求められるものについてお伝えします。
私が所属する部署の業務は、人工知能(AI)技術に関する研究開発の企画・支援です。そこで私は、3省(総務省・文部科学省・経済産業省)、研究機関及び有識者との調整や参加者の募集などを行い、今後のAI技術戦略を多角的に議論するためのシンポジウムを企画しています。また、関連法令に関する所管省庁との意見交換や研究構想の論点整理・実現方法の検討などを行い、AI技術に関する研究用データの外部共用を促進するための新たなスキームの構築にも取り組んでいます。最先端の研究に関わる業務であるため学ぶことは多いですが、日本の未来を創る技術に携わっていることに日々やりがいを感じています。
NICTの職場が国家公務員の職場と最も違うと感じることは、若手が大きな仕事に挑戦できることです。NICTでは新入職員の頃から裁量の大きい仕事が与えられ、また個人でプロジェクトを企画・提案するような機会もあります。私も、1年目に配属された知財管理部門では全役職員に向けた知財研修会の講師を担当させてもらうなど、多くの仕事に挑戦させてもらいました。もちろんその分責任も大きくなりますが、NICTでは上司や同僚にサポートしてもらえるため、失敗を恐れずに仕事に取り組むことができています。私はNICTのサッカー部に所属しサッカー大会などに参加していますが、課外活動が盛んなNICTでは業務時間外でも様々な部署の方と交流する機会が多く、そこでの関係が業務で 手厚くサポートしてもらえる一因となっております。
総合職職員に求められるもの、それは好奇心だと思います。総合職の業務は、6年目の私が経験したものだけでも、知財管理業務、法務・コンプライアンス業務、AI技術企画・支援業務、総務省への出向(放送行政を担当)など多岐にわたり、様々な活躍の場が用意されています。しかし、活躍の場が多いということは、新しく覚える業務が多いということでもあります。担当した業務に興味を持ち新しいことに取り組む気持ちが、総合職職員には必要だと感じています。
NICTで働くことのイメージが、少しでもつかめたでしょうか。私のメッセージに目を通してくれたあなたと、一緒に働けることを楽しみにしています。
私が感じているNICTのよいところを5つご紹介したいと思います。
1.多種多様なシゴト
「研究所の総合職」と聞いて、みなさんはどんな仕事を想像されますか?
ちなみに私は今まで、財務部(契約係)、人事室(福利厚生担当)、研究所の庶務、民間企業向けのICT研究開発助成金制度の運営事務、ICTベンチャー支援業務、知的財産権に関する契約業務などを経験してきました。業務を通じて出会う方たちも多種多様。会社や組織のトップの方とお話しする機会もたくさんありました。幅広い業務を通して、得難い経験を積むことができることは魅力だと思います。
2.最先端の研究
NICTには、すごい研究者がたくさんいます。世の中のニュースの先の先をいっていますので、研究のお話を聞くだけでワクワクします。研究所勤務ならではの特典ではないでしょうか。
3.環境
中央線の武蔵小金井駅からバスで7,8分。NICTとその周りは、自然が豊かです。お昼休みは構内を散歩するだけでもリフレッシュできます。春は野イチゴ狩り、秋は銀杏拾い。運が良ければタヌキにも遭遇できます。
通勤も快適です。私は23区内に住んでいることもあり、通勤ラッシュとは逆向き、電車内でゆったり読書しながら通勤しています。
4.女性が働きやすい
NICTは、女性にとって働きやすい職場だと思います。育児・介護関係の休暇が整備されていて、しかも取りやすい雰囲気です。また、組織内での活躍も期待されています。マネージャーやグループリーダーやとして活躍している女性の先輩方もたくさんいます。マタハラ、セクハラなどハラスメントを許さない職場文化である点も、安心できる点だと思います。
5.ワーク・ライフ・バランスの実現
NICT職員は国家公務員の身分はありませんが、待遇面では国家公務員のルールを準拠しているものがほとんどで、安定していると思います。特にNICTは労働者としての権利がきちんと守られていて、仕事と生活の調和がとりやすい職場だと思います。
忙しいのは世の中の人たちと同じですが、働く環境が整っている点は、他に誇れるNICTの良いところだと思います。
NICTで働く魅力、少しは伝わりましたでしょうか??男性も女性も存分に力を発揮できる職場だと思います。皆様と一緒に働けるのを楽しみにしています!
早いもので勤続29年目を迎えました。
学生当時の私は、ワークライフバランスという用語は知りませんでしたが、女性が男性と同様に定年まで働ける職に就きたいと考え、周囲の大人たちの助言により国家公務員試験を受け、縁あって当時の郵政省通信総合研究所に採用されました。
これまでの長い年月の中で、職場の名称は、省庁再編で総務省に、総務省から独立行政法人へ、さらに国立研究開発法人情報通信研究機構へと、事務系の職員は、「事務官」から「総合職」へと、変わりました。
私は、財務部、総務部といった官房系部署、産学連携(拠点研究)推進、知財法務といった研究支援系部署の業務に従事し、地方転勤や、結婚・出産・育児といった私生活の転機をすべて経験し、現在に至ります。
NICTは独立行政法人化後、5年ごとに中長期目標を立て、組織変更を重ねてきましたが、それに伴い、総合職の配属部署や、任せられる仕事の範囲が広がっていきました。そこに男女の差はあまり感じません。本人にやる気次第で、各年代の職員には、それぞれに活躍が期待されています。
NICTの職員は、身分は国家公務員ではありませんが、処遇はほぼ同じで、勤務制度が充実しています。時差通勤やフレックス、在宅勤務等の利用で、その時々の生活リズムに合わせて就業することが可能です。育児参加に対する理解も浸透しているので、男女ともに休暇を利用しやすい雰囲気です。
今後もNICTは変化していくと思います。これまで、新たに始めようとする事業などに対して、実現には何が必要か、これまでの制度でよいか等を、法令のほか他機関の事例等も調べ、検討・提案し、関係部署の職員と調整し、実行することが総合職に求められてきました。人事異動で配属されて初めて携わる業務であっても同様ですので、常に勉強することが必要ですが、やりがいを感じることができる職場ともいえます。それらの積み重ねで得られる知識、経験、スキルと人的ネットワークは、仕事をしていく上での強みになると思います。
仕事も私生活も充実したいとお考えの方は、将来の就職先の候補として、是非NICTをご検討いただければ幸いです。
※メッセージは今後もアップ予定です。