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令和3年度委託研究(日米共同研究)終了評価結果(概要)
採択
番号
研究開発課題名 研究
期間
受託者
(◎印:
代表研究者)
総合コメント 総合評価
19301 スマートコミュニティを支える高信頼ネットワーク構成技術の研究開発

副題:STEAM:スマートコミュニティを支えるエネルギーとモビリティを対象としたセキュアな高信頼フレームワーク
H30.9
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R3.8
◎国立大学法人奈良先端科学技術大学院大学
研究のアカデミックな成果や受賞、国際共同研究の成果とも、研究資金を考えると非常に高い。
大阪市、ナッシュビルの豊富な社会データを背景にした技術検証は、スマートシティを企画している国内の種々のプロジェクト担当者に十分アピール効果のあるものになっている。課題は、標準化等、実用化シナリオにある。オープンデータ以外に知財も確保していないと、スマートシティ関係者を交渉のテーブルに乗せることが難しい。関西地区は万博等スマートシティのプロジェクトがいくつかあるので、都市OS部会に統合ミドルウェア基盤を持ち込んで議論してほしい。技術の波及には問題があるが、アカデミックな成果は研究資金を考えると極めて高い。
S
学校法人早稲田大学
国立大学法人大阪大学
19302 スマートコミュニティを支える高信頼ネットワーク構成技術の研究開発

副題:超高信頼性を達成する次世代インテリジェント光ネットワークアーキテクチャ
H30.9
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R3.8
◎国立大学法人東海国立大学機構 名古屋大学
学術的な貢献は立派である。費用対効果は高い。空間ジョイントスイッチング型フレキシブル波長群ルーティングノードアーキテクチャの社会実装先はルータ・スイッチとは思うが、光ネットワーク制御への強化学習の導入(インテリジェンス)やSpatial Channel Networksにおける多重故障耐性と回復(高信頼化)はネットワークの運用の面で、社会実装のチャンスがある。
この先の新プロジェクトを実施する際には、知財を抑えて企業と連携するプロジェクトになるよう、公募側・受託側の調整により煮詰めてほしい。大学単独で検討するのでは、今の日本の通信業界を考えると荷が重い。光ネットワークは現代社会のインフラ中のインフラなので、国民生活への効果は実用化あってのものと考える。
S
国立大学法人香川大学
19303 スマートコミュニティを支える高信頼ネットワーク構成技術の研究開発

副題:ソーシャルメディア時代の高信頼災害時通信の研究開発
H30.9
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R3.8
◎国立大学法人大阪大学
研究論文と査読付き収録論文計9件の多寡には評価が分かれるかもしれないが、日米共著で執筆した論文が国際会議ICTDMでBest paper Awardを受賞し、この分野における技術アピールをした。また、NICT自ら研究の成果であるICNプラットフォームCeforeに研究成果を組み込んで公開し、Ceforeの普及にも寄与している。費用対効果は高い。
標準化と報道発表は未達であるが、IRTF提案を考えている。Ceforeの普及にも寄与し、オープンソース2件があることから十分目標達成とみなしても良いだろう。技術の波及には、人材育成も重要である。この観点で、日本の学生の受賞があったらよかったのではないかと感じる。
S
国立大学法人静岡大学
学校法人名古屋電気学園 愛知工業大学
19304 スマートコミュニティを支える高信頼ネットワーク構成技術の研究開発

副題:高信頼設計エッジ・クラウド・ネットワーク
H30.9
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R3.8
◎国立大学法人九州工業大学所
コロナ禍で米国側の主管のCOSMOSが使えなくなるというハンデにもかかわらず、研究のアカデミックな成果、国際共同研究の成果とも、研究資金を考えると非常に高い。学生を含む受賞13件等、人材育成にも成功している。
COSMOSを用いた統合エミュレーションには至らなかったが、NICTのテストベッドのStarBEDを用いた実験計画を考え、そのチームとの連携によって検証実験を行い、低コストで良い研究成果を出している。NICTテストベッドの存在意義を高め、今後の公募研究の効率向上の指針にもなる事例と考える。NICTテストベッドの運用技術の向上にも貢献したと考える。NSFプロジェクト「COSM-IC Testbed Project」に参画し、世界規模のテストベッド環境にJUNO2で構築した日米回線を接続する準備を行うなど発展性もある。
A
19401 国際共同研究プログラムに基づく日米連携による脳情報通信研究

副題:霊長類の脳における形状・テクスチャ統合的処理の計算論的研究
H30.9
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R3.8
◎国立大学法人東京大学
心理物理的アプローチや脳波計測により複数の研究項目で目標以上の成果が得られ、多数の研究発表がなされたことから費用対効果には大きなものがある。人のテクスチャ知覚を脳波という非侵襲的で簡便な計測データから予測する方法や、テクスチャの情動価に対する画像統計量の効果などの成果は、基礎研究だけではなく、医療応用や製品開発など他分野へも拡張・展開が可能であると期待されることから、社会的インパクトは大きい。
他方、連携先の米国の研究機関によるデータ供給の不全により、プログラムで得られた成果は人に関する日本側の研究課題に限定された。当初の(共同研究による)研究目標を達成するには至らなかったと言わざるを得ない点が残念である。
A
19402 国際共同研究プログラムに基づく日米連携による脳情報通信研究

副題:脳の顔認識系の計算原理
H30.9
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R3.8
◎株式会社国際電気通信基礎技術研究所
日本の理論研究者が、米国のサルを対象とする実験神経科学者と新たに共同研究を3年間実施したものであり、理論による予測・仮説に基づいて動物実験を行い、理論研究者がデータ解析をして新しい計算原理の確立を目指している。今回検討した計算論モデルが、サルの脳から記録されたニューロンデータを精度良く予測できることが示された。COVID-19の影響により最終的な成果論文の発表には至っていないが、多数の口頭発表や収録論文発表を行っていることからも経費に見合った成果が得られている。
本研究で使用されている計算論的モデルは独自性独創性が高いものであり、多くの研究者が扱っているモデルとは異なっているが予測精度は高い。このような異なる系統の試みは重要であり、今後の様々な展開が期待される。
A
総合評価の評価点 S:非常に優れている A:適切である B:やや劣っている C:劣っている