高度通信・放送研究開発委託研究
研究評価 > 平成27年度 中間評価
平成27年度委託研究中間評価結果(概要)
採択 番号 |
課題名 | 研究 期間 (年度) |
受託者 (◎印: 代表研究者) |
主な評価コメント | 評価 |
---|---|---|---|---|---|
17001 | 革新的光ファイバの実用化に向けた研究開発 ~ペタビット級空間多重光ファイバの実用化・大容量化技術~ |
H25 | H29 |
◎株式会社KDDI研究所 |
マルチコアファイバ技術は、光ファイバの伝送容量の限界を打破するブレークスルー技術であり、本研究開発はその実現に向けた課題に対し、世界トップとなる十分な成果を発信し研究開発をリードしている。今後の計画・目標とも技術動向にマッチングしたもので適切であり、今後も世界をリードする成果が得られるものと期待される。
なお、本技術の適用領域あるいは実用化のきっかけをもたらす領域は、例えば短距離パラレル光接続など、本研究開発課題の直接の対象ではない予想を超えたところで登場する可能性も考えられるので、成果適用領域拡大の可能性を関係者で広く議論し、時機を逃さず対応できる準備をしておくことが必要である。
また、実用化の課題への取組と並行して、コア数・モード数の極限追求も念頭に置いて開発を進めることも必要である。
|
S |
古河電気工業株式会社 | |||||
住友電気工業株式会社 | |||||
国立大学法人東北大学 | |||||
17002 | 革新的光ファイバの実用化に向けた研究開発 ~マルチコア光ファイバ技術と標準化指標の確立~ |
H25 | H29 |
◎日本電信電話株式会社 |
2つの目的(①:マルチコア光ファイバで1Pb/s で100km 伝送、②:マルチモード・マルチコア光ファイバによる容量拡大)にむけて着実に研究は進捗している。マルチコアファイバ実用化の課題を詰めつつ、空間多重度の極限を追求して世界最高密度の12コア6モードのマルチモード・マルチコア光ファイバを実証している。ネットワークオペレータとファイバメーカー及び複数の大学が、それぞれ連携してバランスよく研究開発が実施されており、世界をリードする成果が得られている。
なお、本技術の適用領域あるいは実用化のきっかけをもたらす領域は、例えば短距離パラレル光接続など、本研究開発課題の直接の対象ではない予想を超えたところで登場する可能性も考えられるので、成果適用領域拡大の可能性を関係者で広く議論し、時機を逃さず対応できる準備をしておくことが必要である。
また、最終目標に向けて更なる成果を期待するとともに、単に目標を達成するだけではなく、社会的にインパクトのある成果であることと、その有用性を世の中にアピールするという観点から、アピールの方法を今後よく検討し具体化すること。
|
S |
住友電気工業株式会社 | |||||
株式会社フジクラ | |||||
古河電気工業株式会社 | |||||
国立大学法人北海道大学 | |||||
国立大学法人横浜国立大学 | |||||
公立大学法人大阪府立大学 | |||||
175A01 | 光周波数・位相制御光中継伝送技術の研究開発 課題A 高精度光周波数・位相同期制御技術 |
H26 | H29 |
◎三菱電機株式会社 |
中間目標を達成し、最終目標への見通しも得られていることから、進捗も十分であると考える。試作した光源が他課題の伝送実験で活用されていることも評価できる。発表関係で一部未達成のものも今後の進展の中で達成可能と考える。
今後のプロトタイプ試作・評価、連携実験に向けて、全課題間の連携をより密に進めること。また、今後の展開の中で、さらに高度な目標、あるいは極限追求的な検討なども可能であれば取入れて、技術の方向を示すこと。
|
A |
国立大学法人大分大学 | |||||
175B01 | 光周波数・位相制御光中継伝送技術の研究開発 課題B 広帯域マルチキャリア光パラメトリック増幅中継技術 |
H26 | H29 |
◎日本電信電話株式会社 |
中間目標を達成し、最終目標への見通しも得られており、課題A・B連携実験も計画されていることから、今後の進捗も十分期待できるものと考える。今後の試作・評価、連携実験に向けて、全課題間の連携をより密に進めること。
内外の学会講演・展示会出展・報道等の外部発表は目標以上(120%)であり、今後も本分野で世界をリードする成果が期待されるが、最終目標の達成のみにとらわれず、世界の動向を鑑みて最大限の高性能化を目指していただきたい。
|
S |
古河電気工業株式会社 | |||||
国立大学法人徳島大学 |
総合評価の評価点 S:非常に優れている A:適切である B:やや劣っている C:劣っている