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認しました。図2は本試験で得られた画像(石川県輪島市近郊の1 km四方の画像)と白枠内(田んぼ)の拡大図(拡大左図: 30 cm分解能(Pi-SAR2相当)、拡大右図:15 cm分解能)を示しています。30 cm分解能の画像は、Pi-SAR X3の30 cm分解能モードで観測したもので、15 cm分解能の画像と時間差は約23分です。Pi-SAR X3では、Pi-SAR2では計測することが困難であった田んぼ内の轍わだちを鮮明に観測することに成功しており、地震や火山噴火等で発生する地表面の変化をこれまで以上に詳細に観測することができるようになりました。本技術により、自然災害時における被災状況をより詳細に把握でき、円滑かつ効果的な救助活動や復旧作業への貢献が期待できます。■今後の展望令和4年度からは新機能の実証実験及び各種試験観測を行い、試験観測で得られたデータを用いた分析技術の高度化を進める予定です。分析技術の高度化では、地震、津波、洪水、平時の火山等の自然災害のモニタリングや土地利用、森林破壊、海洋油汚染、海洋波浪等の環境のモニタリングの高度化を進めます。また、本技術は船舶や漂流物等の海面監視への応用を検討し、社会実装への取組を推進していく予定です。図1 Pi-SAR X3の観測ターゲット図2 実証試験で得られたSAR画像5NICT NEWS 2022 No.2

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